2025年10月22日水曜日

童話サークルわらしべ

 【わらしべ通信NO.149

 

1019(くもり

 

本日は2ヶ月ぶりの合評会でした。

 

先月は山下みゆきさんの児童文芸新人賞のお祝い会でしたので、本日の集まりでも、まずは、その話題から♪

みなさまのお話をうかがう中で、「誰かと何かを喜びあえる」というのは本当に貴重なことだなあと、そして、その場にご一緒させて頂けて本当に有り難かったなあと、改めて感じました(*^-^*)

みなさま、本当にありがとうございました!

 

さてさて♪

本日の合評作品は2本でした。

●低学年向けのかわいらしく、優しい空気をまとった作品

●高学年以上向けの中世日本を舞台にした骨太な作品

という、対照的なラインナップです。

どちらも力作の分、会では白熱した議論がくりひろげられ(?!)、あっという間に終了の時間になってしまいました。

 

合評の中で、個人的に印象に残ったのは「情景描写」についての話でした。

たとえば、「描きすぎる」ことで、かえって作品の良い部分が見えにくくなる可能性があること。

作者に見えているものを全て描写するのではなく、伝えたいことにフォーカスすることで、より奥行きが出ること......

情景描写は作者の個性の光るところでもありますが、思い切って削ぎ落とすことで、かえって作品に深みが増すということもあるんですね。

なるほどなー!という思いでした。

 

それと、登場人物のわずかな動き、セリフ、立ち回りによって、一つのシーンがより緊迫感や説得力を増すということもよくわかりました。

 

(ふむふむ!)

(なるほど!)

(いや、むずかしい!)

(しかし、私も出来るようになりたい!)

などと、あれこれ考えながら、興味深く話に参加させて頂きました。

物語をつくるというのは、本当に繊細な営みですね(*^^*)

 

そういえば、「愛」の表現についても議論がありました。

 

セリフひとつの中に込められた登場人物の思いをどう読み解くか、そしてそれを作品全体の中でどう位置づけるか......

うぅ、考え出すと、楽しくて眠れなくなりそうです♪

(安藤明子)

 

【会員のニュース】

★井上林子 ひかりのくに7月号「ジュースやさんごっこ」掲載





 

2025年9月29日月曜日

近江ペンの会

 「近江ペンの会」

2025年9月27日(土)13:30より
出席者 11名
 
 いつのまにか、心地良い風がそよぐ季節になっていました。
「ああ、このメンバーで『書くこと』を楽しみながら、12年の月日が経ったんだわ!」と、久しぶりにみんなの笑顔を見て、しみじみとしました。秋の風は、センチメンタル……
 今回は、我々の作品集「四角いたまご」5号発行に向けて、提出作品3作品の合評と、いよいよ校正作業に入りました。
 
 合評作品は、
①幼年童話の書式設定を、読みやすい形に書き換えて、さらに子どもにわかりやすい表現について意見が交わされました。主人公である「靴」の気持ちになって読みました。
②いつも素晴らしい表現力で、読み手の心を捉える高学年向きの作品。惚れ惚れして読んでいたのですが、読み手によって受け取り方が違い、ずいぶんと作品の印象が違うことに驚きました。先生から、もっと主人公の体温が伝わるような文章を、と高度なリクエストがありました。
③魔法の世界が描かれた可愛い作品。オノマトペが効果的に使われるといい、もっと魔法の世界が魅力的に描かれるといい、などの意見がありました。
 
 このあと、それぞれの作品を交換し合って校正作業。自分では何度も見返して「完成」のつもりでしたが、他の方の目を通すと、つまらないミスがたくさん飛び出してきました。次回も校正を進めて、いよいよ5号発行に繋げていきます。
 
 最後に、絵の個展を催されている多彩な才能を持ったメンバーから、絵を描かれた「紙芝居」の作品を披露していただきました。絵も、読む声も魅力的な作品に一同拍手。
 また、メンバーのお二人が今後の「児童文芸」誌に掲載が決まったことや、「四角いたまご」5号の表紙になる手芸作品の写真をせていただき、感心したり見惚れたりと、心が華やぐひとときでした。次回は11月29日(土)にお会いしましょう!
 
(淡海 かよ)
 


2025年9月27日土曜日

みらくるぺん

 みらくるぺん

 

2025年9月23日(火・祝)13:30~17:00

会場 クロスパル高槻

出席6名 欠席1名

 

記録づくしの猛暑の夏が終わり、ようやく秋らしくなってきました。

今回は初めて関西圏外からの講師、野村一秋先生をお迎えしての合評会です。

対面での合評は1年ぶりなので、早めに会場に集合し、楽しくおしゃべりしながら先生が来られるのを待ちました。

今回の提出作品は、新聞掲載1作、短編2作、長編2作。

講師の先生からは、会員のみの合評では気づかなかった視点からのご指摘をたくさんいただきました。

新聞掲載作品について、掲載時期や対象となる読者の年齢を考慮して、あえて定石を外すのもありというご意見は目からウロコでした。児童文学の基本にとらわれ過ぎず、読者をいちばんに考えた作品づくりが大切だと思いました。

合評の後には、先生からひとりずつに感想や課題をまとめたものをいただきました。ひとつひとつの作品を丁寧に読み込んでいただいたことに感謝し、ご指導を生かしてよりよい作品に仕上げたいという思いを強くしました。

 

終了後は1時間ほど茶話会を行いました。

大学時代の児童文化研究会の活動や日頃の執筆の様子、登場人物の性格と名前についてのお話などを伺い、楽しいときを過ごしました。

 

 

次回は11月25日(火)オンラインで。                          

(すず きみえ)

 



2025年9月26日金曜日

童話サークルわらしべ

 【わらしべ通信NO.148

 

9月21日(日)晴れ

 

《山下みゆきさん児童文芸新人賞お祝い会》

わらしべメンバーの山下みゆきさんが、今春『直紀とふしぎな庭』で「第54回児童文芸新人賞」を受賞されたのち、わらしべ一同が発起人となって、企画準備してきたお祝いの会を開くことができました。

 

場所は新大阪からほど近いホテルの宴会場です。

山下さんゆかりの作家の先生や編集者の方々、児童文芸家協会やわらしべでのご縁でつながった創作仲間をお招きして、総勢28名でのお祝いの会となりました。

当日はわらしべメンバーの一人一人に、担当の持ち場があり、皆で一丸となって手作り感満載の会を、無事に終了することができました。

 毛筆でしたためたお祝い会の看板、著作紹介のリストや装飾、作品にちなんだ席次札やオブジェ等々の力作から、駅での案内担当、受付、各種物品の調達、司会進行、サプライズの記念品や余興の準備に至るまで、伝説のシーンがたくさん生まれた一日でした。

 

開始前の時間から続々とゲストの方々が来られ、嬉しい再会を皆で喜び合い12時の開会後は、乾杯、食事をしながら皆さんからお祝いの言葉を頂戴していきました。

たくさんのエピソードを聞きました。嬉しい言葉と激励をいただきました。最後のサプライズの歌(見上げてごらん夜の星を)では、いつの間にか全員で大きな輪になって大合唱となっていました。

山下さんは、人生の中で思いがけない寿ぐ日となったと笑顔で挨拶、会場全体が温かい空気に包まれた時間でした。

当日お祝いに駆け付けてくださった方々、祝電をくださった方、また事前にメッセージをいただいた方々、皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

 

そして・・・

ブラボー! わらしべのみんなー! ありがとう! 

これからもよろしく!

 

(藤谷クミコ)

















 

2025年8月24日日曜日

童話サークルわらしべ

 【わらしべ通信NO.147

 

8月16日 お盆の最終日 晴れ

 

私はエアコン。駅近の公民館の会議室の天井に付いてる。

今日の私の仕事は、「童話サークル わらしべ」の人たちを涼しくしてあげること。

でも、ほどほどに頑張ることにするわ。だって、働きすぎて具合が悪くなっちゃった公民館のエアコン仲間もいるんだもの。

 あ、メンバーの人達がやって来たわ。みんな暑い暑いって、汗びっしょり!

さあ、涼しくしてあげるから、定例会を始めて下さいな。

 

 合評は3作品、どれも4月に決めた「お題(2種類)」を使った作品なんだって。

 私もササッと読ませてもらったのよ。

 

 1作目はYA向きの恋物語。語り手を誰にするかとか、もう少し話を膨らませた方がいいのでは?とか、いろいろ意見が出ていたわ。それから、美味しそうな食べ物が描写されているんだけど、その印象が強すぎて肝心のアイテムが霞んでしまうっていう意見もあった。きっと、この作者さんは食いしん坊に違いないわね。

 

 2作目は高学年向きの作品。お馴染みの怪談のキャラたちが登場して、とっても面白いんだけど、ちゃんと怖がらせてもくれるお話なの。私もゾゾ―ッて冷や汗をかいてしまって、みんなを冷やしすぎちゃったしれないわ! ただ、このキャラたちを知らない人には分かりにくいのではないか?って言う感想も出ていたわ。なるほどねえ~。

 

 3作目は低学年向きの作品。美しく幻想的なイメージが浮かび上がってくる。主人公が元に戻れなくなるのは自己犠牲なのか? いや、元に戻してあげたい等の意見もあった。 それから気が付かなかった人もいたみたいだけど、宿題のお題も捻った形で使われていたのには感心したわ。

 

合評が終わった後は、話合いが始まりました。

 なんでも来月に、わらしべメンバーのお祝いの会があるんだって!

 いろんなアイデアが飛び出して、みんな楽しそう~。

 でも、あらら、会場はここじゃないのね、残念……。

私は行けないけど、どうか盛会になりますように。

 

気が付けば夕方、お開きの時間になりました。

 さようなら、わらしべのみなさん、気を付けて帰ってね。外はまだまだ暑いわよ~。

 

 (今月のブログは1作目の作者、きくちがお届けしました)

 

 

 

 

 

 

2025年8月10日日曜日

みらくるぺん

 みらくるぺん 

  2025年7月31日(木)   14001630

  オンラインZoom    参加 7

 

 923日に予定の対面合評に向けて去る78日にZoomにて合評を行ったのですが、講師に提出する前にもう一度感想を交換しようということになり、臨時の勉強会をしました。いつもは、事前に感想を送り合いますが、今回は時間がないため、それは省略です。

 前回、意見をもらったことについて、それぞれが再考し3週間で書き直しました。提出されたのは5作品。

 今回も、主人公の年齢と文章のグレードが合っているか、主人公がちゃんと動いているか、作者の書きたいことがうまく伝わっているかなどを、仲間が言ってくれます。作者の気づいていないことが多く、反省したり自信を持てたり。ひとりでは、こうはいかないので、仲間の存在が本当にありがたいと思います。

 書き直し作品の提出はお盆のころ。

 さぁ、あと2週間。頑張らねば!

                                                           (こうまるみづほ)

                                                   





2025年7月22日火曜日

童話サークルわらしべ

 【わらしべ通信NO.146

 

720日(日)

ぼくは、時計のタイム。駅近の中央公民館。会議室の壁に掛かっている。

ここが、ぼくの住居兼仕事場だ。

窓の外には、青空とポッカリ浮かんだ白い雲。にぎやかな蝉の声が聞こえる。

ぼくは、どこかに出掛けたいなんて思わない。

それなのに今日は「わらしべの定例会」だって。ほら遠方からも汗を流して、やって来たよ。1人2人……13人。

よっぽど楽しいのかな。みんなの様子をここから眺めてみることにするか。

ホワイトボードには、イベントと公募の紹介チラシが貼られている。

提出されている合評作品は4作。

4月に決まった「お題(2種類)」に応じた作品ばかりだ。

 

1作目は、YAを対象にした作品。

時間をかけて調べられた歴史の上に創作が加わって、作品の中に引き込まれていく。

 

2作目は、低学年向けの作品。

タヌキを主人公にしたもので、どこかで見たようなものになっていないかと作者も心配そう。

「○○賞に向いているよ」

感想に出てきた言葉に、作者が驚きニチャけてる。嬉しそう。

感想の続きに耳を傾けている「なんだけど、引っかかるところがあって……」

あ~残念。この人の作品は、最初の部分が長くて情景の描写が足りないんだ。

 

3作目は、中学年が対象の作品。

様々な問題を抱えた主人公の成長と葛藤に、お題のテーマが入れ込まれている。

お題を調べて分かった事実に、魅力的な脇役が話を進めている。

 

合評が盛り上がり、4作目の作品は来月に持ち越しになったようだ。

 

同じお題の作品でも、それぞれ視点が違って面白いもんだ。

ホワイトボードに貼られたチラシをじっくりと見ているのは、2作目の作者だ。

みんなにもらった感想を活かして、しっかりと書きなおして応募するつもりかな?

合評を聞いていると、ぼくも創作がしたくなってきたな。

来月の定例会まで、動きを止めずに考えてみるか。

 

   今月のブログ担当は、2作目の作者 つじ でした。

 

【会員のニュース】

「児童文芸2025夏号」特集 第2回〈投稿大会〉夏休みに読みたい幼年童話 

に作品掲載

・「でんぐりがえしのじゅもん」(藤谷クミコ)

・「なつのサンドイッチ」(森木 林)

・「おみせは、なあに?」(つじ まり)

 

★下記イベントに参加(井上林子・萩原弓佳)

・「きっずブックライブinバンビオ」8/11(祝):長岡京市中央生涯学習センター 

・こどもの本ブックフェア20257/27(日)~29(火)京都市勧業館(みやこめっせ)





2025年7月12日土曜日

みらくるぺん

 みらくるぺん

2025年7月8日(火) 14001700

オンラインZOOM 7名参加

 

開始10分前、メンバーの顔が次々と画面に映し出される。「今、大阪はゲリラ豪雨」「岡山は晴れている」「福井は全く雨が降らない」「滋賀も」そんな雑談をしていると定刻の14時に。

7名全員が作品提出。9月に予定している対面合評会で講師の先生に読んでいただく作品だ。皆、気合が入っている。応募先など目的を定めて書いた。

仲間がいることをありがたいと思うのは、惜しみなく意見を言ってくれること。そして、仲間の作品から答えが見つかること。何より、「書こう」という気があがること!

きょうの意見をもとに書き直しが始まる。先生に見ていただく前にもう一度見せ合おうか、と急遽今月もう一度オンライン合評会をすることに。外は酷暑だし、涼しい部屋でパソコンに向かおう。これがみらくるぺんの新・避暑対策!?

 

【会員ニュース】

こうまるみづほ ・『児童文芸』夏号「if…?」コーナーにエッセイ掲載

        ・『おてがみほしいぞ』が、

千葉県読書感想文コンクールの課題図書に選定

 すず きみえ  ・『まねをしました』が、

千葉県、茨城県、長野県読書感想文コンクールの

課題図書に選定

 

(黒田ふみ)





2025年7月3日木曜日

近江ペンの会

 近江ペンの会

2025年6月28日(土) 13:30~

出席者 10名


 早くも梅雨明けの声が聞こえてきてびっくりです。今日も晴天、ときおり心地よい風が吹きぬけていました。

 合評は6作品

・子供の世界をきれいに描いたポエムのような2作品

・方言を交えた元気でリズムのある作品 

・主人公のせつない気持ちを独特の世界観で描かれた作品

・AIによる作品

・近江ペンの会の今までを振り返りつつ、メンバーひとりひとりにことばが添えられた暖かな作品


 これらの作者の個性あふれる作品が、より輝くようにと多くの意見が飛び交い、先生からはたくさんのアドバイスをいただきました。イメージをはっきりさせる。キャラクターをつくるには多くの人を注意深く観察し、より大げさにキャラ設定をするなど、またまた時間をオーバーしての合評となりました。先生、毎回長時間のご指導ありがとうございます。貴重なアドバイスを今後の作品に活かさなければと改めて思いました。

 また合評のほかにAI作品の創り方など興味深いお話や、AIによるそれぞれの作品の批評もしていただきドキドキ、ワクワクの例会でした。

 次回は9月27日(土) 猛暑を乗り切って、さわやかな秋にお会いしましょう。


早詩ひと美





2025年6月19日木曜日

童話サークルわらしべ

 【わらしべ通信NO.145

 

615日(日)くもり

 

わたしはカーテンのカー。駅近の中央公民館、会議室の奥の窓、左側につり下がっているのが、私。右側は双子の弟、テン。ここが私たちの住居兼仕事場なの。

 

今日は「わらしべ」っていう童話サークルの定例会がある日。あ、来たわ。1人2人、3人4人……12人ね。

雨がやんでいるから、窓を開けられて良かったわ。さぁーーっと涼しい風が入るもの。

わらしべはまあまあ平均年齢が高めだから熱中症に気をつけなくちゃいけないのよ。

みんな無理せずがんばって。

 

合評は4作品。

それぞれ作者の個性がよく出ている、オリジナリティ満点の作品たちだったわ。

どうしてカーテンに作者の個性が分かるかって?

わらしべはもうかれこれ10年くらいこのお部屋を使ってくれているの。

だから、私たちカーテンもわらしべメンバーには詳しいのよ。

 

読者がどこで作者のひっかけに気づくか、トリック的な作品が続いたと思ったら、ウィットにとんだ会話劇ではキーワードが二重の意味になっていて、最後の1作は作者の思いが読者の心に迫る作品!

「本当にわらしべの作品って奥が深いのねえ」って感心しちゃったわ。

ねえ、テンもそう思うでしょ。

テン!聞いてる?! 

あんた今日の内容、むずかしくて分からないかったんでしょ!

テンってば!

 

 

ぼくはカーテンのテン。

姉ちゃんは口うるさい。こういう時は言ってやるんだ。

えーと、今日の議事録はこの人で、ブログはあの人、来月の欠席者はひとりだな……って。

すると姉ちゃんは黙る。

そう、ぼくたちは同じなようで同じでない。部屋の左端に寄せられている姉ちゃんは、左側の壁にあるホワイトボードが見えないんだ。

今月決まった事柄、来月の作品の提出者、ホワイトボードが良く見えるぼくのほうが、わらしべのことをよく知ってるってわけだ。

ふん、分かったら黙ってあっちいけ!

来るな!

近づくな!

寄るなって言ってるだろ!!

ザザーーーッ。

あー、なんでー。

どうしてみんな部屋を出るときカーテンを閉めちゃうんだよぉぉ。

 

 

【カーテンを閉めるのは規則だからです。わらしべより】

 

(はぎわらゆか)

 

《会員のニュース》

藤谷クミコ  神戸新聞「おはなしの森」コーナーに(6/1815

「もうすぐプール開き」掲載












2025年6月2日月曜日

近江ペンの会

 近江ペンの会

 

2025524()

出席者 大塚先生と会員9名、非会員5

 

 今回は、国松俊英先生をお迎えして『ノンフィクション児童文学をどう書くか』というテーマで講演をしていただきました。

 国松先生のお話を聞ける貴重な機会、会員以外の方も参加してくださり、とても良い講演会になりました。

1. ノンフィクション児童文学とは

2. ノンフィクション児童文学にはどんなものがあるか

3. ノンフィクション作品を書いていく手順

上記の3つの項目にそって、良い題材の見つけ方、資料を集めて調べる方法、取材・調査の進め方、資料を整理して作品の設計図を作る。そして、原稿を書くまでを先生の体験を交えて、具体的にお話ししていただきました。

作品の面白さを決める良い題材を見つけるには、自分の興味のある分野に関して、常にアンテナを張り、情報収集することが重要だと話されました。また、題材を決め、資料を集め、実際に人に会って取材するまでの流れ、取材の進め方は、自分が経験したことがないこともあり、とても興味深く、勉強になりました。取材相手との実際にあったトラブルの話等、驚くようなこともお聞きしました。

和やかに始まった講演会でしたが、皆、真剣に聞き入り、ノンフィクション児童文学について、より深く考えるとともに、新たな視野を得る機会になりました。

 

足元の悪い中、お越しくださった国松先生、このような会をもうけてくださった大塚先生に深く感謝いたします。

                                (江崎容子)





2025年5月27日火曜日

童話サークルわらしべ

 【わらしべ通信NO.144

518日 くもり

 

ぼくはホワイトボード。駅近の中央公民館の会議室が、ぼくの住居兼仕事場さ。今日は「わらしべ」っていう童話サークルの定例会がある日なんだ。あ、来た来た。1人2人、3人4人……続々とやって来るぞ。月1回のこの集まりを、みんな、楽しみにしているんだね。そうそう、毎回おやつを配ってくれる奇特な人もいるんだよ。

代表がぼくの前に立った。今日やることや欠席者、来月以降の作品提出者の名前を書いていく。ん? 総会? あ、そうか、今日は年に1回の総会の日なんだ。

時間になって、定例会がはじまった。まずは総会から。資料に沿って令和6年度の活動内容や決算などを報告し、今年度の会計予算・活動計画を発表していく。拍手があって、異議なく了承された。毎年こうして活動の詳細をきちんと書面にして残しておくって、大事なことなんだろうなあ。

総会のあとは合評だ。今回は3作品。魔法やら野球やらが出てきて、それぞれ個性的でおもしろかったよ。ホワイトボードがどうして原稿の内容を知っているんだって? そこはツッコむところじゃないよ(笑)。それはさておき、今回もそれぞれの作品に対していろんな意見が出たね。なかでも、とくに印象に残っているのが「噛み応えのある本」って言葉。抽象的な表現なだけに各人さまざまな捉え方があるだろうけど、物語を書く上でヒントになりそうな言葉だよなあ。それと合わせて、「個性」ってことについても考えさせられちゃった。そして、誰に向けて書いているかってことも。言葉ひとつ取っても、そこを意識しないとね。なんか、えらそうなこと言っちゃったけど、ホワイトボードの独り言だと思って聞き流してよね。

4時を少し回ったところで5月の定例会は無事終わり、本日のぼくの仕事も終了。テーブルと椅子を片付けて、ぼくをきれいにして、みんなはおしゃべりしながら部屋をあとにした。そうしてぼくは、静まり返った会議室でひとり物思いにふけったり、カーテンの隙間から見える宇宙に思いを巡らせたりして、いつの間にか、眠りについたのさ。

                                   なかい

 

《会員のニュース》

山下みゆき 『直紀とふしぎな庭』(静山社)が、JBBYの「おすすめ!日本と世界の子どもの本 2025」に選定





2025年4月28日月曜日

みらくるぺん

 みらくるぺん

2025422日 14001700

オンラインzoom

出席 6名  欠席 1

 

 新生活の慌ただしさがひと段落して、春日和が続く中でのオンライン合評会となりました。

 今回は絵本テキスト1編、短編4編です。

提出作品は、子ども心を弾ませる新鮮な発想のファンタジックな絵本テキスト、スポーツを素材とした友情短編、あっという間に読めて、どんでん返しや結末に工夫がうかがえる「意外な結末」の公募を目指したものでした。

 合評は、前もって全員が各作品の感想データを共有していて、先ず作者からのひとことで始まります。創作の意図や執筆上の悩みなどの問いかけがあり、それを受けて参加者が自由に意見を述べ合います。いろんな角度からの意見が出てくるのが合評の良さで、たくさんの気づきを互いに得ることができました。

昨年はある公募に全員チャレンジという目標を立て、年間通して合評や講師をお招きしての勉強会を持ち、仲間の作品が選考に残っていくうれしい結果を得て励まされました。今年度も各自が具体的に目標を持って創作していく年間スケジュールを考え、創作のモチベーションアップにつなげるサークル方針を確認し合いました。

 次回は624日(火)1400~ オンラインzoom合評会。公募予定の作品提出。

 

 【会員ニュース】

・こうまる みづほ……411FM滋賀の番組「DIVER」でMCのムーディ勝山氏と『おてがみほしいぞ』について対談。

・すず きみえ……『1話10分裏切文庫』(日本児童文芸家協会編 新星出版社)に「推し色と歴史新聞」を掲載。 

                             (小郷文子)





2025年4月27日日曜日

童話サークルわらしべ

 【わらしべ通信NO.143

 童話サークルわらしべ

2025420()13:0016:20

参加者13名、欠席2名 晴れ

 

 4月の陽気としては暑いくらいの一日でした。今年の関西の入学式は葉桜が多かったかもしれません。

今回の定例会では、メンバーの新人賞受賞、文芸誌への掲載報告を受け、今後の作品創りへの意欲を新たにしました。試みとして、作品の共通テーマ(お題)を設定するなど、工夫している最中です。合評作品数は3作で、幼年、低学年、高学年、とさまざまな作品が集まりました。対象グレードにあわせて、主人公を誰に設定するのが効果的か、キャラクターや展開の絞り込み、伝わりやすい世界観の描写など、いろいろな意見が交わされました。

特に、動物の擬人化については、リアルな動物特性との兼ね合い、動物に置きかえる意味、読み手の年代ごとの工夫、過去の名作のメジャー手法でも現代に通用するのか、など、むずかしさが浮き彫りになりました。今後の継続課題として、作品創りを通してトライしたいです。

 

次回の定例会は、5月18日(日)の予定です。

                               (森木 林)

《会員のニュース》

・『第54回 児童文芸家協会新人賞受賞』  「直紀とふしぎな庭」 山下みゆき





2025年3月28日金曜日

近江ペンの会

 近江ペンの会

令和7年3月22日(土)
参加者 先生と会員7名

 寒さの厳しい湖北の街にもやっと春が近づいて来たかな?と思わせる暖かな一日になりました
近江ペンの会作品集「四角いたまご」5号に向けていよいよ最終段階になってきました
今回は掲載作品9作が提出されている中で、今日出席の会員の作品を合評しました
1都会の団地に住む5年生の男の子を描いた作品 三人それぞれのキャラクターが丁寧に描かれている。何回も書き直されて素敵な作品に仕上がった。タイトルもぴったり。
2かっこいいおじいちゃんにあこがれて楽器を始める孫の成長を描かれた作品。タイトルに苦戦されている。
3昔話のその後をパロデイ化したお話。
4幼児の靴を主人公にした可愛い詩のようなお話。
5飼い猫の目線の日常が楽しい作品。
6毎回里山の自然描写が得意な彼女の作品は一貫していて素晴らしい。
7母子家庭の6年生男子、キャリアウーマンの母に何とか自分を認めてもらいたくてプレゼンを工夫する姿が面白く、令和の時代にありそうな家庭環境を想定されているのは、さすが若い感性と思った。
先生からのアドバイスは、タイトルを工夫すること、小学校で習わない漢字はひらがなにすること等。
作品集の完成にはまだ少し時間がかかりそうですが、久しぶりに出席した高齢の私も皆さんに元気を頂きちょっと長生きできそう!
次回の定例会は5月24日です               (まさゑばあちゃん)




2025年3月25日火曜日

童話サークルわらしべ

 【わらしべ通信NO.142

 

2025316日(日)

参加者9、見学1、欠席5名。

 

冷たい雨が降る中、見学の方を1名迎えての定例会となりました。「入会してもらえるかなあ…」とそわそわしつつ、メンバー全員が自己紹介をしてスタートしました。今月の合評作品はふたつです。

まずは、高学年向けの作品でした。

 

・書き直したことで、以前の原稿にあったおもしろさが消えているかもしれない。

・高学年向けの短編ならば、主人公が抱えている問題がきれいに解決しないほうが、リアルでより納得できることもあるのではないか。

・もっと書きこんだほうがいいシーンがいくつかある。

 

書き直しの難しさが話題になり、人の意見を聞いて悩まれるのは、いつも細やかに気配りされる作者のやさしい人柄ゆえではないかということで、様々な助言が飛び出し、たいへんに盛り上がりました。

引き続き、低学年向けの作品です(私の作品でした…)。

 

・一番盛り上がるところが、真ん中にきてしまっていて全体のバランスが悪い。

・終わりのおまけみたいなところは、なくてもいいのでは?

・いや、おまけのところは、あったほうがいい。

 

真逆の意見が出たところは、「どっちがいいと思うか挙手してください~」ということで、手を挙げてもらいました。参考にして調整したいです。

 

そして、見学の方はなんと、入会されることになりました!

う・れ・し・い。

わらしべメンバーは今月から、14名から15名になりました。来月の定例会もたのしみです。

 

 

(山下みゆき)