2024年10月27日日曜日

童話サークルわらしべ

 【わらしべ通信NO.137】 

 

急に肌寒くなった10月第3週の日曜日、西宮市の会場でわらしべ定例会が開催されました。参加者はいつもより随分少なめの8名です。

まず合評の前に、会員の公募受賞作品が掲載された真新しい本がお披露目されました。素敵なイラストもふんだんに使われていて、「いいな~」というため息と、この公募に挑戦したいという声がちらほら聞こえてきました。

 

合評は4作品でした。

・1作目はユニークなキャラクターの言い分に、思わず耳を傾けたくなる高学年向きの作品でした。解決の仕方が大人びすぎているのではないか、読者対象を下げたらいいのではないか等の意見が出ました。またこのキャラクターなりの幸せな結末についても議論をしました。

・2作目はゲーム的な要素を取り入れながら、大切なことを伝えようとする低学年向きの作品でした。ワクワクする展開なのですが、アイテムが多くてやや複雑です。話し合っているうちにもっと単純にするアイデアが生まれて、一同盛り上がりました。負の感情から繰り広げられて行くテーマについては、このままでも充分伝わってくるのですが、もっとしっくりする書き方を作者は探しているようでした。

・3作目はある確執がきっかけで主人公が子どもなりの大冒険をする中学年向きの作品でした。わらしべの会員にとってなじみのある場所が描かれているので、親しみをもって読めたという意見が多く出ました。また主人公が憧れる歴史的英雄の扱い方にも助言がありました。

・4作目は魔法使いが登場する低学年向きの作品です。魔法のかけ方がとてもユニークで作品を可愛らしいものにしています。主人公のラストの願いが分かりにくい、途中の部分は別の物語にしたほうがいいのではないか等の意見がありました。「明日が来てもいいよと思わせたい」という作者の言葉が印象的でした。

 

 定例会が終わって時計を見たら、いつもより少々オーバーしていました。参加者が少なくても熱い合評が出来た証ですね。

今日の作品はどんな風に育っていくのかな。一番始めの読者になれて幸せな時間でした。

(きくち しづ)

 

【会員ニュース】

  山下みゆき 朝日小学生新聞にて

「遠い山の見える庭3」連載中 12月末まで





    

2024年9月28日土曜日

みらくるぺん

 みらくるぺん

2024923日(月・振替休日)13001700

講師に宮下恵茉先生をお招きしての勉強会

会場 クロスパル高槻

出席8名 欠席なし

 

 

ようやく涼しくなり始めた秋の日、講師に宮下恵茉先生をお迎えして勉強会を開きました。

今回は誰ひとり欠けることなく8名全員が出席できました。しかも、全員が作品を提出。

短編2作、長編6作の計8作です。

 

講師先生からは、的確かつ愛情あふれるご指摘をたくさんいただきました。

長編も多く、膨大な量でしたのに、ひとつひとつの作品を細部に至るまで丁寧に読みこんでくださったことには、感謝の気持ちしかありません。

指摘されたどれもが、なるほどと心にすとんと落ちるものでした。

無駄にしないよう書き直し、いい作品に仕上げたいと、その場にいた全員が思ったにちがいありません。

 

終了後は30分ほど茶話会を持ちました。

先生に対しては、「精力的に作品を発表し、その中で多くの趣味も楽しみ、毎日一体どんな時間の使い方をしてるんですか?」という素朴な疑問も飛び出しました。わたしも不思議です。

 

次回の合評会は来年の2月の予定です。しばらく日が空きます。

まだまだ先だからと、ここでほっとしているようではいけませんね。

次回も作品を提出できるよう、日々を大切に過ごしたいと思います。

 

                                 (橋永純子)




 

 

 

 

2024年9月22日日曜日

童話サークルわらしべ

 【わらしべ通信NO.136

 

2024915日(日)

参加者9、欠席5名 

 

久しぶりに、サークルブログを書く担当になりました。

過去に自分が書いた原稿を探してみると、コロナでたいへんだった202011月のものがありました。その日は、私ひとりだけがオンライン参加していたようです。合評のあと会場のみんなに手を振って通信を切ったら、ものすごくさみしくなったことを書いていました。あれは、本当にさみしかった…。今、電車に乗って気軽に会場に集まれることに、もっと感謝せねばと思います。お菓子を配れるのもうれしいです。

 

今月は3作品を合評しました。いずれも10枚程度で中~高学年向きです。

いつものようにメンバーそれぞれの視点から、様々な論点や意見があがりました。

 

・方言を使うことの利点と弊害について

・話の整合性をつけようとして、初稿にあった魅力的な部分を削ってしまってないか

・作者の持ち味を消さずに、かつ、できるだけ多くの人にわかってもらうよう改稿するにはどうすればよいか

・作者の抱いているイメージがちゃんと伝わっていないかもしれない

 

どの作品でも予定時刻をオーバーするほど盛り上がりました。

書き直しが必要な作品では、くじけそうな作者に「がんばって!」の声がいくつも飛び、私もがんばろう…、と思って帰ることができました。来月の定例会もたのしみです。

 

(山下みゆき)

 

 

【会員ニュース】

  山下みゆき『直紀とふしぎな庭』(静山社)

    第57回夏休みの本(緑陰図書)小学校中学年の部 選定

    第36回読書感想画中央コンクール 小学校高学年の部指定図書 選定





 

 

2024年8月24日土曜日

童話サークルわらしべ

 【わらしべ通信NO.135


2024
818()
参加者11名、欠席3名 

西宮市内の定例会会場での開催でした。
わらしべは10年以上続く団体です。その間に人数の増減もあり、今のわらしべに順応する運営方法について擦り合わせをしました。
大切なわらしべという団体を維持していくために、みんなで問題を解決、共有していけるというのは、すばらしいことだなあと思いました。

その後、3作品の合評をしました。
今回は高学年対象2作、YA1作。
いずれも登場人物の名前がカタカナ。この名前の付け方でその人物、作品の印象を表すので大切だなあ、と改めて思いました。
そして、読み手にとってわかりやすいというのもポイント。
わたし自身も名付けランキングを参考にすることもありますが、カタカナの名前ってどうやって探し出してくるのかしら?
日頃から、児童書だけでなく、映画やコミックなども含めて、いろんな作品にふれていかないと思いつかないよねえ、と思いました。
(うすだきょうこ)

 

【会員のニュース】
井上林子
・「神戸新聞」「おはなしの森」8月に3回連載 

「ソラちゃんとヨットンのソフトクリーム」 
・保育絵本「出会い文庫」9月号

「羊飼いと狼」 井上林子/文 さこももみ/絵 登龍館





 

2024年7月24日水曜日

童話サークルわらしべ

 【わらしべ通信NO.134

 

721日、快晴
 
太陽が地上にむかって情熱的な自己PRを繰り広げる中、西宮市内の建物の一角で、7月のわらしべ定例会が開催されました。

 

今回の定例会では、メンバーの持ち寄った3つの作品について合評を行いました。
うちわけは幼年〜低学年向けの童話が2点、中学年以上向けの短編が1点です。
3
作品とも、作者の「語りたいこと」や「伝えたいテーマ」が、きらりと光る力作ばかりでした。
 
その分、合評では「語りたいこと」を効果的に読者へ届けるためにはどうすればよいか(どの文や表現を大切にするのか、不要な文章はどこなのか等)、真剣な意見が飛び交うことに。
細かな言い回しやストーリー展開についても、「もっと具体的な言葉に変えた方が良い」「ここは〇〇といった展開にする方が、よりスッキリするのでは?」等の指摘があり、相変わらず「なるほど〜」の連続でした()


さて、そんな中、個人的に印象に残ったのは、今回、短編作品を提出されたあるメンバーからの一言でした。
「この場で教えてもらったことを、ぜんぶ書き直します!」
若干のニュアンス違いはご勘弁を笑)
...
これ、サークル草創期から約10年にわたってご活躍されている先輩の言葉なんです。
内心、かっこいい〜!としびれました。

読んでもらうために書いている作品は、 独りよがりになってはいけない。
 
わかっているつもりでも、ついつい忘れそうになるそのことを、先輩の言葉でもう一度再確認させて頂いたような気がします。
私もいつか、「誰かの心に届く作品」を描けたらいいな〜と、心を新たにした夏の昼下がりでした(*´`*)
(安藤 明子)

 

【会員のニュース】

★萩原弓佳(共著)『都道府県のおはなし47』JTBパブリッシング 719日発売

★山下みゆき  児童文芸2024夏号 特集<創作競作>令和版 夏休みの怖いはなし

高学年③「よくあるポスター」掲載

★つじ まり  児童文芸2024夏号「if…」創作 「あらたな目標」 掲載








2024年7月22日月曜日

みらくるぺん

 みらくるぺん

2024716日(火)14001700

オンライン

参加者8名 作品7(2作品提出者あり)

 

 今回は特定の公募に全員で焦点をあてての合評でした。短編3作、長編4作です。

当然ですが、作品には作者それぞれに、伝えたいこと、テーマへの思いが溢れています。意見を素直に聞けるところと、いや、ここはこだわりたいというところが有り、半ば討論のような合評会でした。

他者からの意見で、はっと気が付いたり、自分の中で滞留していたことが一歩進めたりと、有意義な時間を過ごしました。

改めていい仲間たちだなと実感できた時間でした。

次回は、9月に宮下恵茉先生をお招きしての勉強会です。今回の作品を各自改稿して、提出します。

 

【会員ニュース】

  こうまるみづほ『おてがみほしいぞ』(あかね書房)

41回 神奈川県読書感想文コンクール課題図書 指定

       第57回 山形県YBC読書感想文「本の森たんけん」指定図書

                         

(赤木きよみ)





2024年6月24日月曜日

近江ペンの会

 近江ペンの会

定例会 2024年6月22日(土)13:30~15:30
参加者6名

 アジサイの花の色とりどりなのがそこここで見れる時期ですね。
雨はうっとおしいときもありますが、お気に入りの傘を持ち歩くのも秘かに楽しみな今日この頃です。

 さて、今回も児童文学サークルの活動報告をお届けします。
今月も素晴らしい作品が集まり、創作の楽しみを実感できる充実した時間を過ごすことができました。今回は、3つの小説と1つの絵本が提出されました。
 犬目線で執筆された作品では、登場人物たちが身近な家族のように感じられる温かい表現が印象的でした。何度も加筆が加えられた力作で、完成に向けた情熱的な取り組みに学び感動しました。
 多感な中学生の女の子を主人公とした、複雑な家族関係を描いた作品では、一見穏やかな日常の中に漂う不穏な空気が、読者の興味をそそります。これからの展開でどんな真実が見えてくるのだろうと思い、次回がとても楽しみです。
 AIを活用して作成された作品は、実話に基づいた創作でした。歴史的背景の説明が詳細が多かったようです。お話しのストーリーを魅力的にするアドバイスとして、説明を簡潔にし、地域の人々の生き生きとした交流や、クスッと笑える場面を取り入れてみるのはどうかというアドバイスをいただきました。
また台詞にリアリティがなく熱量が不足しているというご指摘は、AIで生成できる文章の限界を感じさせました。まだまだ、人間は負けてはいませんね。
絵本作品は、前回までのアドバイスを反映させた文章に、16見開きの絵をつけたものでした。絵にすることで、言葉の表現との整合性が見えてきたようです。次回は、文と絵の調和を整えることが課題となりました。

 このように、一つ一つの作品が着実に進化している様子が感じられ、とても励みになりました。創作の過程で直面する課題を乗り越え、苦悩しながら作品を磨き上げていく工程での楽しい苦労は、まさに文学の醍醐味ですね。
 楽しい時間はあっという間に過ぎ、次回は夏休みを挟んで、次回は9月28日(土)の開催となります。それぞれが夏の経験を糧に、さらに素晴らしい作品と出会えることをとても楽しみにしています。みなさん、どうぞ素敵な夏をお過ごしください。9月の再会まで創作の熱い情熱を絶やさず、暑い夏を乗り切りましょう。
                              小雨 由佳




2024年6月20日木曜日

童話サークルわらしべ

 【わらしべ通信NO.133

 

 

「いやあ、昨日はあつかったなあ~」

「ほんまやな。まだ梅雨入り前やっちゅうのにな」

「ちゃうちゃう、天気のことやない。わらしべの6月の定例会のことや」

「ああ、わらしべか。そうやったなあ、どんより蒸し暑い天気を吹き飛ばすような熱い合評しとったなあ」

わらしべの定例会の西宮市の会場に、関西地区担当の童話の神さまたちが紛れ込んでいたとか、いなかったとか……。

★★★

さて、合評作品は4作でした。

幼年童話のファンタジーは,夏らしく楽しい作品でした。現実ではありえない登場人物の行動を、いかに自然に描写するのか等を議論しました。

絵童話を想定して書かれた作品は、アイテムの使い方やスピード感、ホロリとさせられるシーンが魅力的でした。よりスピード感を増すように不要な文章を削る、作品の内容に沿うようにタイトルを少し変更する等の提案がありました。

絵本テキストの作品は、スケールの大きなお話になりそうです。絵本は「絵」で多くのことを伝えることが出来ますが、テキストのみを創作する際は、「絵」に頼りすぎないというアドバイスがありました。

最後は私の低学年の女の子を主人公にしたYA作品でした。誰に向けて書くのかを迷ったのがバレバレで、メンバーの鋭さを感じました。自分に向けて書いたらいいという意見もあって、大変参考になりました。

★★★

「そういえば、とある企画で、わらしべが一番バッターに選ばれたそうやな」

「そりゃ名誉なこっちゃ。みんな張り切っとるで、楽しみや!」

神さまたちは、7月のわらしべ定例会にもこっそり参加しようと、約束したとか、しなかったとか……。

おしまい!

(きくち しづ)





 

2024年5月30日木曜日

近江ペンの会

  2024年5月25日 土曜日

 近江ペンの会  参加者8名


 新緑が映える過ごしやすい季節となりましたが、この日は荒っぽい風が古民家の窓をガタガタと揺らしていました。

 今月の合評は6作品です。


 4回目の書き直し作品は、根気強く修正を重ねられた結果、すっきりと読みやすい作品となっていきました。改めて書き直しの大切さを教えて頂きました。

 かわいいイラスト入りの2作(同じ作者)は、お母さんのエピソードにリアリティがないなどのご指摘がありましたが、絵本にすると面白そうとの意見も。ほのぼのとした絵を描かれる作者さん、絵本になった作品もみてみたいです。

 戦争をテーマにした2作品(同じ作者)は、なんとAI を活用して書かれたとのこと。この作品がきっかけとなり私の全く知らなかったAI 小説、ウエブ小説の世界を垣間見ることができました。

 魔女に変身する作品では、変身するまでが長すぎるなどのご指摘や多くの意見が飛び交いました。たくさんの可能性を秘めたこの作品が、どう変身するのか楽しみです。


 今回も設定を安定させること、伝えたいことをはっきりさせることなど多くのことを学ばせて頂きました。

 次回は6月22日(土) どんな物語に出会えるかワクワクします。

 

                     早詩ひと美





2024年5月24日金曜日

童話サークルわらしべ

 【わらしべ通信NO.132

 

2024519()

参加者11名、欠席3名 

 

 5月の定例会は、年に一度の「わらしべ総会」から。総会と言っても、年間の活動や会計についての報告と、予算についてのざっくりした相談です。 

皆の了承が得られて、今年度もめでたく、毎月の定例会をやっていくこととなりました。

 

さて、この日に先立って517日には東京にて「日本児童文芸家協会」のサークル交流会、通常総会、贈呈式から懇親会までの一連の行事が4年ぶりに開催され、わらしべからも3名が出席しました。当日の様子を皆に報告。その中には、私たちサークルメンバーにとって嬉しい知らせも。みんな、頑張ろうね!

 

その後、3作品の合評をしました。

流行語をタイトルに用いた作品は、受け手によってさまざまな先入観を持つ、内容とその流行のワードがしっくりこない、の指摘が。

 おそらく作者の右に出るものはない知見を総動員して書かれた、実在スターのフィクション作品は、メンバーを圧倒してあっぱれでした。

 書き直し作品は、以前に出た視点についての意見を反映させたもので、専ら読みやすくなったという実感を皆が持ちました。

 今月の合評は、和気あいあいとした楽しい時間が流れた気がします。でも、作者と発言者が常に考えなから発する言葉が積み重なって、それぞれの作品をもっと奥行のあるものにできるはずだと確信します。合評ってすごいですね!

 

なのですが、今後の作品提出者を決めること……これがなかなか難しい。『HELP!』

(藤谷クミコ)

 

【会員のニュース】

★中井たかし 「遠足はお星さま号で」が、神戸新聞「おはなしの森」コーナーに

55日・12日・19日の三回掲載。

 

★★3月発行の冊子『わらしべ第5号』を、手に取ってくださいましたみなさまへ★★

先月に続きまして、多くの方々より、発行へのお祝いの言葉、作品の感想、たくさんの励ましの言葉を頂戴いたしました。会員一同心より御礼申し上げます。





2024年5月9日木曜日

みらくるぺん

 みらくるぺん

 

2024年4月29日(月)13:30~16:00

クロスパル高槻

出席7名 欠席1名

 

半年ぶりに顔を合わせての例会です。

しばらくお休みしていた会員が復活し、久しぶりに全員そろっての例会だ!と楽しみにしていましたが、体調不良で急遽欠席される方がいて、全員が顔を合わせるのは秋に持ち越しとなりました。

はじめに昨年度の会計報告と会計の引継ぎ。

そのあと、私の新刊をみなさんにお渡ししました。もとはみらくるぺんで2度にわたって合評していただいた原稿です。出版に至るまでの苦労話も聞いていただきました。

今回の提出作品は、短編3作。長編2作。

短編のうち2作は書き直し。前回よりすっきりしてわかりやすくなりました。幼年らしい作品にするために気を付けることを話し合いました。書きたいことの中心をはっきりさせて、不要なところは省くことも大切。

久しぶりに参加した会員の作品には、昔話のようで読みやすくておもしろいという感想がたくさん出ました。旅行先で聞いた話をもとにした創作とのことでした。

長編は高学年向けの読み物とノンフィクション。

読み物は、引っ掛かりなくすらすら読めるが山場がない。メリハリをつける、今の時代に配慮するというアドバイスがありました。

ノンフィクションは、書き直し。すでに作品としては完成されているというのが全員の意見でした。難しいテーマなので、作者の思いを組み取ってくれる出版社があれば。

今年は「公募にチャレンジ!」を目標にしているので、内容や枚数からどのコンクールを目指したらよいだろうかということも話題になりました。

顔を合わせての例会は、創作のためのアドバイスがいただけることはもちろん、何気ない会話も楽しく、明日からまた頑張ろうという元気がもらえました。

次回は7月16日(火)オンラインで。                          

(すず きみえ)

【会員ニュース】

『児童文芸』春号は、みらくるぺん関連の掲載が3つ

みらくるぺん はい、こちらサークルです!に、わらしべさんとの合同合評会の報告

おごうふみこ 写詩N館に、詩「春をみぃつけた」

赤木きよみ  if…?に、創作「あの日の赤い風船」

 

こうまるみづほ 『おてがみほしいぞ』(丸山誠司:絵 あかね書房:刊)重版(4刷)決定

すず きみえ 『まねをしました』(下平けーすけ:絵 文研出版:4月30日刊)

                                        以上





2024年5月7日火曜日

近江ペンの会

 2024年4月27日(土)

「近江ペンの会」例会 参加者 8名

 

若葉を渡る風もさわやかな季節となり、会場の庭のつつじの花の鮮やかなピンクや白色が心を和ませてくれます。

今月の合評は4作品で、いずれも過去に提出のあった作品の書き直しです。

1 交通事故で助かった時から特殊な能力が身に付いた少女のお話。

  特殊能力をどのように使うのか、誰のために使うのか、まだまだ広げられる所がたくさんあるとのアドバイスでした。

2 犬の目線で書かれた楽しい家族のお話

  前作よりも良くなっているが、まだまだ犬の気持ちになり切れてない部分があるとのご指摘。

  何度も書き直す作者の根気強さに力を貰う。

3 小学5年生の男子三人の交流を描いた作品

  タイトルがとても素敵だと先生からお褒めの言葉。タイトルは重要だからよく考える事とご指導いただく。

  男の子三人のキャラクターがはっきりと解るようによく書けているが、説明が多すぎて文章のリズムが損なわれている。  

  テンポの良い文章にすることも大事とのご指導でした。

  作者は、前作より全体に短くするつもりで書き直したが、かえって長くなってしまったとの事。

4 小学5年生男子二人がギターに挑戦するお話

  文章にリズムがあり、ギターの音色が聞こえてきそうでとても良いと好評でした。

  小5らしい気持ちのぶつかり合いがもっとあってもいいのでは、とご指摘もありました。タイトルは一工夫必要との事。

 

先生から何度でも書き直すことが大事だとご指導いただき、同じ作品を何度も書き直される方々に感服です。書けないと悩む より過去の作品を見直すことから始めたいと反省して、得るところの多い例会でした。

                            かわむら まさゑ

 

 





2024年4月27日土曜日

童話サークルわらしべ

 【わらしべ通信NO.131

 

2024421()13:0016:10

参加者12名、欠席2名 曇り時々雨

 

 一気に駆け抜けた桜前線から、晴天と雨天の日替わりメニューの春先ですが、ライブ定例会が継続できてありがたいです。

また、「わらしべ5号」に寄せて、沢山の方々からお手紙やコメント等をいただきました。皆さま、温かなご感想をありがとうございました。

 

今回の定例会では、年度替わりの会計事項の確認と、連続受賞のメンバーから授賞式の報告を受け、これを弾みに各公募について今まで以上に意識した合評を行うべく、公募内容の再確認を行いました。合評作品数は3作で、低学年からYAまでの新作や書き直し作品につき、作品の持つ雰囲気や個性をより活かす方法、人気ジャンルへの参入の工夫、既存の情報でイメージを限定しすぎない伝え方など、活発な意見が交わされました。

コメントに真逆の内容も多々あるなかで、何度も書き直しにトライするには胆力が必要なのだと実感します。書き直しの工夫を目の当たりにできる特典も、合評会ならでは、と思いますので、これからも試行錯誤の遍歴から、たくさんの学びを得たいです。

 

                               (森木 林)

 

【会員のニュース】

★藤谷クミコ 「ぼく リングボーイ」にて

『第41回 アンデルセンのメルヘン大賞』一般部門 優秀賞 

 

★森木 林

児童文芸春号 特集Ⅱ童謡と少年詩に 少年詩「はるのいずみ」掲載 





 

 

2024年3月30日土曜日

ももっ子の会

 ももっこの会

2024年3月

●「童謡詩創作のための研修会」講演とワークショップ報告

日時 2024年3月23日(土)午後1時~3時30

会場 きらめきプラザ2Fゆうあいセンター研修室分室

参加者 20

 

そろそろ桜が咲きはじめ、待ちに待った春の訪れです。久しぶりのブログ記事です。

3月は岡山の童謡詩創作グループ「とっくんこ」(代表ながいくみこ)との共催で、「童謡詩創作のための研修会」を開催しました。

講師の織江りょう先生には、参加者に向けて親切な資料をご用意いただき、あたたかいお心遣いに心から感謝しています。

コロナ以降、岡山の文学創作グループが集まりあうことも少なく久しぶりの再会を喜び合うことができました。

童謡詩を読む・聴くという受動的な喜びだけでなく、書くこと、自ら創作する楽しさも伝えられ、開催して本当に良かったと感じています。この良い流れを今後も続けていきたいと思います(おごうふみこ)

 

以下は、 堀江潤子さんの報告です。

 

「童謡詩研修会の報告」

織江りょう先生に、童謡詩の魅力と創作のポイントをご指導いただきました。

ワークショップやご自身の詩の解説を通して、「こと」や「もの」を観察し発見することの魅力を、丁寧にわかりやすく教えてくださいました。

 

実践の時間は、楽しく、とても刺激的でした。空から降る雨粒に心を寄せて想像を膨らませてみたり、野菜の切り口を観察して言葉をデッサンしてみたり。「ものこころを考える」のが、童謡詩創作の出発点、というお言葉が、肌で感じられるものでした。

 

また、レトリック技法の紹介も秀逸でした。ご自身の創作プロセスを例に、ほんの少しの技法で、詩の行間が(連想の世界)が、魔法のように広がるさまを、まさに体感させていただきました。

「詩人には、生き方がついてくる」、とおっしゃる織江先生の、柔らかな感性と優しいお人柄がにじむ研修会でした。 





2024年3月26日火曜日

童話サークルわらしべ

 【わらしべ通信NO.130

 

317日(日)

 

『わらしべ第5号』がついに完成いたしました!

お忙しい中、編集・校正を引き受けてくれたメンバーには本当に頭が下がる思いです。

表紙はおなじみ井上林子さんのイラスト。

幼年からYA、エッセイまで幅広くそろっております。(全202ページ)

ご興味のある方は購入も可能ですので、わらしべまでご一報を。

warashibe_gogo2012@yahoo.co.jp

(頒価 1冊500円 送料180円にて)

 

さて、今月の定例会では3作品の合評を行いました。

 

1作目はスピード感のある楽しい読み物。わらしべにはプロの作家さんが、数名在籍しています。プロの作品の合評を経験できるって、結構すごいですよね!

プロでもたくさん悩んで、試行錯誤して、世間に読まれる作品になっていくんですから、アマチュアはその10倍くらい悩んでこねくり回さなあかんなーと自分を戒めます。

 

2作目は大人の童話。レトロでオシャレなSNSのショート漫画みたいな、ふわっとかわいい物語でした。

私はこのお話を読んだ時、ミヤギトオルさんという漫画家さんの「トゲトゲした彼女が丸くなる話」を思い出しました。ネットで読めるので良かったら検索してみてください。

 

3作目では、エッセイか物語かというアツい討論が行われました。作者は知り合いを登場させることで、エッセイだとその人に不都合が出るかもしれないという…。でもフィクションにしても知っている人が読めば、「あ、これってあの人が元ネタじゃない?」って気づいちゃうと思うんですよね。描きたいこと、伝えたいことが表現出来るのであれば、形にこだわらなくてもいいんじゃないかなぁ、と若輩者はぼんやり思うのでした。

 

また、この日は『日産 童話と絵本のグランプリ』で佳作を受賞したメンバーから、授賞式の報告がありました。着々と実績を積む姿が眩しいです。

 

私も書かんとなあと思いつつ、書けてないのですが、宝くじも買わないと当たらないので、書けば何か生まれるかもしれません。

 

…まずはお布団から出るところからがんばります!

(桧室若葉)

 

【会員のニュース】

★藤谷クミコ 「ひいじいちゃんのつめきり」

40回 日産童話と絵本のグランプリ 童話の部 佳作









 

2024年3月25日月曜日

近江ペンの会

  

2024年3月23日(土)「近江ペンの会」
参加:大塚先生他6名
 
 春分の日が過ぎたというのに、冷たい雨が降りしきり、まだまだ冬のコートを手放せない一日でした。今回も、参加者は少なめ、合評作品も3作品でしたが、その分中身の濃い意見が交わされ、ふむふむとうなづく事ばかり。帰り道はいつも「よーし、次の作品は、あんなふうに! こんなふうに!」と意気込むのですが、その気持ちは、なかなか作品に反映せず……
 
①逝ってしまった仲間に想いを寄せて書いた作品(筆者です)
 子どもの目線で出来事や感じた事を、一連の流れにのせて綴った中に、「死」に対して「生きる」を考えさせられた、との感想をいただき、読み込んでいただけたのが嬉しかったです。また、先生からは、言い切ることや表現の仕方で「文章の勢い」が出るなど、そこまで神経を使って書くことを心掛けるように、とご指導いただきました。
 
②長編の幻想的な作品(連載の4回目)
 不思議な世界を描く作品。とにかく文章がうまくて、書かれている状況が目に浮かびます。ついつい引き込まれてぐんぐん読み進むのですが、ふっと気付くと「これはどうして?」と思える箇所も……。作者がわかっていることでも、読者に対して親切に説明し表現できることが大切という指導がありました。
 
③前回のかきなおし、犬の目線で書かれた作品
 毎回、きちんと学んだことを生かして作品作りをしている姿勢が素晴らしいです。犬の目線で、と言っても人の目線になったり、人の行動やセリフによって、主人公の犬の存在が希薄になっているのでは?という意見が交わされました。誰の目線で書くか、対象年齢はどのくらいかなど選んで、きちんと定めて書くことが大事なのですね。
 
 「近江ペンの会」も、活動を開始してから11年目となります。回数を重ねて「書く」技術や学びを少しづつ積み上げてきました(そのつもり)が、やはり一番は「人とのつながり」で、励まされながら、書く力になっていると感じます。今我々は、やっと蕾が付き始めたところでしょうか?いつかは、みんなで花を咲かせましょう!
 
(淡海かよ)


2024年3月7日木曜日

近江ペンの会

近江ペンの会 例会


2024年 2月24日(土)  13時30分~15時30分

参加者 大塚先生他6名


 空気は冷たいが天気は晴れ。室内は午後の日差しが差し込み、みんなが囲む机の真ん中には、薄ピンクを基調とした小柄な花たちがガラスの花瓶にかわいらしく収まって、そこだけは一足早く春が来たようでした。その花たちは、まるで私たちが大好きだったあの方の分身のようで、その方に見守られているようで、合評の他に思い出話にも花が咲いたひとときでした。


 合評作品は新作2作、書き直し1作。

新作1作目は とても私の頭では出てこない不思議な世界に入り込んだお話。皆さん「さすが理系…」と、感心しきりでした。その世界のことをもう少し詳しく説得力があると良いのではという意見がありました。

新作2作目は いつもの作品とはガラッと変わって大冒険!登場人物を整理して年齢関係などを分かりやすくされると良いとの意見がありました。

書き直し作は 全編ひらがななので いっては言ってなのか行ってなのか別の分かりやすい言葉にするといいなどアドバイスがありました。


 皆さん、新たなジャンルに挑戦したり、次々と新作を仕上げてこられたりすることに頭が下がりっぱなしで…。下げた頭を上げて、前を向いて歩まなければと、ピンクの花たちとペンの会の皆さんに背中を押してもらうことができましたが、さてさて小さな1歩はいつ出ることでしょう。     

                                                                    なかがわ えみこ





2024年2月21日水曜日

童話サークルわらしべ

 【わらしべ通信NO.129

 

2月18日(日)

急にずいぶん暖かくなったこの頃、今日のわらしべ例会の参加者は11人です。

合評に先がけて、わらしべ5号の配布数・送付先等冊数確認および最終校正。

印刷に出されます。いよいよですね。

 

合評作品は4作品+時間があればもう1本の豊作。

盛り上がった論点のうち、「読者の期待に応えるか」という共通点をそなえた2つを紹介します。

1つ目は「リアリティを追求すると着地先が見えてしまう」。

リアルな文章、憧れますよね。でも物語として作中のできごとは意外性があるほうが面白い。

2つ目は「ホラー被害者は自業自得であるべきか」。

作中で悪いやつが怖い目にあうとスッキリします(偏見)。ただ『悪いことをしたやつが怖い目にあう』という型は『悪いことをしなければ怖い目にあわずにすむ』という安心装置でもあります。

なので、ホラーをより怖くするために普通の子が被害者になるのはアリ、と私は意見しました。

悪いやつが怖ーい目にあう安心してスッキリする話と、普通の自分も保険なく怖ーい目にあうかもしれないドキドキする話。皆様はどっちが好きでしょう?

 

意見の大勢が揃って方向性が見えてくるときも、意見が割れて正解は無いと落ちつくときも、視野が広がります。

 

(担当:福山万知)





 

2024年2月17日土曜日

みらくるぺん

みらくるぺん

 

2024213日  14001700

オンラインにて

出席 7名  欠席 1

 

 

 昨年10月のわらしべさんとのコラボ例会から冬休みを経て久々の勉強会となりました。

 『児童文芸』秋号にて募集のあった7項目ある「A:舞台背景」からひとつ、10項目ある「B:モチーフ」からひとつをそれぞれ選んで幼年童話を紡ぐという企画にみんなで応募しようと決め、合評することにしました。

 

 しかし、これがすごく難しく、時間があったにもかかわらずなかなか作品が仕上がらなくて、頭が固いことを痛感したという意見も。

 結局5名が公募参加の作品を提出し、1名が一般の幼年童話を提出しました。

 

 幼年として書いたけれど、幼年ってどれくらいの子を対象にすればいいの?

 漢字はどこまで使っていいの?

 読んでもらった感想にもっと大きい子のイメージがあると言われるのはなぜ? など、みんなで意見を言い合うことで、それまで思ってもみなかったことに気がついたり、教えてもらったりできて、仲間がいることのありがたさを感じられる会となりました。

 締め切りは229(必着)なので、頑張って書き直し、応募しようと誓いました。

 

 また、日本児童文学者協会の会員でもあるメンバーから、1123(土曜:祝日)に児童文学セミナーin岡山がたくさんの企画を用意して開かれるので是非参加を、という呼びかけがありました。

 

 次回は 429()に高槻市のクロスパルにて半年ぶりの対面で行う予定です。

                          

(こうまるみづほ)




 

2024年1月23日火曜日

童話サークルわらしべ

 【わらしべ通信NO.128

 

121日、2024年最初の定例会は欠席者ゼロではじまりました。

まずはテスト印刷で3冊だけ刷られたわらしべ5号の確認から。

実際に冊子になってみるとPDFで見落としていたところが、次々とでてきます。不思議ですねえ。

3月完成に向けてもうひと頑張りです!

 

本日の合評は3作でした。

興味深かったのは作品の題材として取り上げられている物を好きかどうかで、読み手の受け取り方が変わっていた点です。

作品をすっきりさせるためにその題材を「減らしたほうがいいのでは?」という意見が出たと思えば、「面白いからもっと増やして!」という人が現れます。

どうやら題材との距離感が理由のよう。

題材が、誰もが好感を持つようなものであれば問題はないんでしょうが、爬虫類や両生類だったり、グロテスクなものだったりするときは、加減がむずかしいですね。

 

でもめずらしい題材はそれだけで読みたくなります。せっかく合評会なのですから、みんなもっともっとニッチな趣味を告白するような作品を書けばいいのに、と思いました。

え、自分が先に書け?

なにかめずらしい趣味を探すところからはじめてみます。

 

定例会の最後は、わらしべ5号に載せるための集合写真を撮りました。

みんなかしこまって写っています、ぜひ5号でご覧ください。

 

(萩原弓佳)

 

【会員のニュース】

  山下みゆき 『直紀とふしぎな庭』(静山社)118日発売

 

★萩原弓佳 日本児童文芸・日本児童文学「『時間』をテーマにした合同掌編募集」

優秀賞「いつか駆けよう」児童文芸2023-2024 冬号に掲載

入選作「いつか駆けよう」日本児童文学2024 1.2月号に掲載