2018年11月26日月曜日

わらしべ通信

【わらしべ通信NO.69】

11月18日のわらしべ定例会は、「わらしべ3号」に関する話し合いからはじまりました。
それぞれ希望冊数を申告し、印刷する冊数を決め、編集作業もゴールが見えてきました。表紙がずれたり印刷で失敗しないように、最後まで気を抜かずに頑張っていきたいと思います。

今回のわらしべ、合評作品は3人の5作品でした。

幼年向けの3編連作ものは、大変かわいらしい作品だったのですが、やや「大人目線が気になる」という意見が出ました。

「お母さんが登場して、説明して、まとめてしまう」というは、みなやりがちなんですが、そこをぐっと我慢して、子ども目線で、子どもの世界を追ってほしいな、という「いうのは簡単、やるのは大変」な結論になりました。


低学年向けの作品は、1年生の男の子たちがイキイキしていて、とてもパワーを感じる作品でした。
「どこまで書くか」「どのように書くか」を詰めて、低学年でも分かりやすいように書き直せばきっといい作品になると思います。


中学年向けの作品は、高齢者と小学生が出会った一瞬を書いたお話でした。難しいテーマにしては枚数が少なく、やや言葉足らずなところもあって、創作サークルでありがちな「気心のしれた仲間だから理解できるけれど、作者のことを知らない人が読んだらどういう風に受け取られるか心配」な面もありました。


この日はドーナツを差し入れてくれたメンバーがいて、おいしくいただきながらの合評会でした。みんなおやつ大好きです。


                                                                                                     (萩原弓佳)




2018年11月19日月曜日

だんでらいおん

11月10日(土)、協会事務局をお借りして、合評会を行いました。

いろいろな事情により最近は全員顔を揃えることがむずかしく、今回も参加メンバーは5名でしたが、うれしいことに体験参加者が2名もいらっしゃいました。

全員が作品を提出し、絵本テキスト、幼年童話、中学年向きの短めの読み物、高学年向き長編の一部などグレード、内容もさまざま。それぞれ得意ジャンルに違いがありますが、日頃自分が書かないような作品を読むのも新鮮で、刺激を受け合いながらの熱い合評となりました。

だんでらいおんでは、体験参加の方にも作品の持参をお願いしています。
ほんの短いものでもOKなのですが、今回はお二人とも400字原稿用紙20枚位の読み応えのある作品を事前に送ってくださいました。
合評でも的確なご意見をおっしゃってくださり、なんだかいつもの合評会に新たな風を吹き込んでいただいたようで、楽しかったです。

終了後は、かなり早いけれど、忘年会へ(今年最後の集まりなので)。
合評会よりくだけた雰囲気の中、創作への想いを語り合って、盛り上がりました。
来年もがんばりましょう!


【メンバーのうれしいニュース】

◎ 嘉瀬陽介さんの「星のない夜の太陽」が、第18回創作コンクールつばさ賞で読み物部門佳作を受賞しました。嘉瀬さんは、「あくまでも願いはひとつ」が『5分ごとにひらく恐怖のとびら百物語③ 強欲のとびら』(文溪堂刊)に掲載され、ダブルの「おめでとう!」です。すばらしい!!
               

◎ 音森ぽこさんの「おうちのいえで」が、チャイルド本社の月刊絵本「おはなしチャイルド」11月号に採用されました。音森さん、おめでとうございます!
ずっと以前に思いついたモチーフを、あたためながら育て続け、今回の採用に結びついたのだとか。すぐには形にならない作品も、どうか大事にしておいてねという音森さんからのメッセージに勇気をもらいました。

                               (真山みな子)





2018年11月12日月曜日

近江ペンの会

2018年11月3日(土)
近江ペンの会
ブログ
10月27日(土)定例会13時30〜

出席者 12名

京都から長浜へ、ひたすら車を走らせ琵琶湖岸を行く。月に1度四季折々の景色を楽しむ。風情ある琵琶湖から素晴らしい発想が波のように押し寄せて・・・
というわけにはいかないよなぁ!

10月7日 天性寺で開催された「すとうあさえ先生の講演会」出席者の報告
中でも先生の提言「1年間に100話書く覚悟を!」には出席者一同説明を聞いて、
納得しつつ青ざめた。

今回の合評は4作品でした。

○作品1  
海外原作の童話を日本の民話風にアレンジした脚本で、年齢差のある子ども対象の人形劇。シナリオではどこまでセリフで説明するのか、あるいは演技で表現するのか難しいところ。憎まれ役をもう少し子ども達にアピールできるように強烈な性格にしたほうが
印象深くわかり易いのではないか。

○作品2
幼稚園児のセリフの後に大人の感覚による説明が混在。子どもの目線を保って書くとしたらどうなるか皆で考える。外来語の表記の統一をする。わかちがきの徹底などの指摘。

○作品3(自分の作品)
ナンセンス分野の作品で発想は面白いが、展開に無理がある。読み手の対象年齢が不明。一文が長すぎる。
滝沢馬琴の教訓「目を引く(工夫された)タイトル」・話の内容のバランスは「俗七雅三」・「目新しいもの読者のしりたがっているもの」が売れるそうだ。(これはその場で話された余談)

○作品4
前回の作品の書き直し。山菜の知識満載で、一同山菜について親しみを持ち勉強になった。きっとこれを読んだ子供たちもこんなふうに自然を感じ、興味を持ってくれるのではないかと想像をふくらませた。作品中に山場があるほうが面白いのではないか。読者にハラハラさせる事件があったほうが、安堵感も大きく読後の満足感も大きいのではないか。

京都に向かって車を走らせる。琵琶湖の夕照。筆舌に尽くしがたい雄大な景色。
湖面に落ちてゆく夕陽を見て「夕陽よ、お前も落ちてゆくか。しかし明日また美しく輝くよな!」と合評会後のガックリときたこころを慰め励ます。・・・・あかね丸(私の車)と家路へ。                         
                                     
                             (文責 はつね)





2018年11月5日月曜日

とんとんぼっこ

10月27日土曜日
 6作品が出て合評会が白熱し、予定時間をオーバーするほどでした。はじめての長い作品、以前からあたためていた素材にとりくんだ作品、前回合評した長編を最後まで書いたもの、目にした情景にヒントを得て新しく描いた作品。個性を感じる作品が出されました。今回の合評でのキーワードは、「まだもう少し書くことがあるんじゃないですか?」ということだったように思います。登場人物におこるできごとや気持ちの変化などが、
さいごに読者の腑に落ちるか? 
そこをクリアできるよう書き直していこうと思います。

さて、今年は災害の多い夏でした。広島でも豪雨災害がありました。その後も、各地で大きな台風や地震があり、たくさんの方が被害にあわれたり不便な生活を送られたと思います。
被害にあわれた方には心よりお見舞い申し上げます。
とんとんぼっこでは、豪雨災害で本を失くした呉市の児童館と広島市矢野の幼稚園に児童書や絵本を寄贈することにしました。先月、9月中旬には呉市安浦町のさつき児童会に本を届けました。さつき児童館では、建物の一階に土砂が入って蔵書の三分の二が使えなくなったそうです。
新しくなった畳に思い思いに座って本を読んで過ごしているこどもさんのようすをみて、いろいろな本をお届けできてよかったと思いました。
この本の寄贈にご協力くださったみなさま、ありがとうございました。
児童文芸家協会からも絵本を寄贈いただきました。ありがとうございます。
11月には、土砂の影響のため小学校の部屋を借りて運営されていた広島市の矢野幼稚園がもとの園で再開されるのにあわせ、集まった絵本を届けに行く予定です。
  
                                (さとうともこ)





2018年11月1日木曜日

わらしべ通信

【わらしべ通信NO.68】

10月21日(日)、わらしべ定例会があり、15名が出席しました。

合評の前に、10月7日の京都で開催された「すとうあさえ先生の講演会」に参加したメンバー(5名!)より、当日の様子の報告がありました。
それぞれが、競うように印象深かったお話の部分を語り、たいへん熱いトークとなりました。
その後、幼年2作、怖い話1作、中学年2作の、計5作品を合評しました。

・急展開する話では、小さな子どもにも合点がいく、わかりやすい伏線がいるのではないか。
・作者が見えている風景を、文章だけでどのように読者に見せるか。そのために必要な描写をよく考える。
・童話の中での「死」の扱い方、ラストをアンハッピーエンドにしていいのかどうか。
・主人公ががんばっている姿、みんなが励ましている姿など、物語の中で大切な部分は、一文で簡単に終わらせず、場面としてしっかり書いた方がよい。
・物語を、加害者目線で読むか、被害者目線で読むかで、納得できる結末というのは変わってくるので、心情描写も含め、注意しなければならない。

合評が難しい作品もありましたが、様々な意見が飛び交い、今回も深く考える合評時間となりました。「わらしべ」3号の冊子の方も、校正作業を終え、イラストが集まるなど、着々と進んでおります。2018年の定例会も、あと2回、がんばりましょう!

★メンバーの作品が掲載されています★

・井上林子さん
雑誌「ひかりのくに」2018年10月号「くぬぎちゃん へ~んしん!」

・萩原弓佳さん
雑誌「がくしゅうひかりのくに」2018年10月号「わたしのサンドイッチ」

               
                           (担当:山下みゆき)