2016年12月22日木曜日

わらしべ

わらしべ通信NO.47


 1218日(日)街はすっかりクリスマス色、朝からとても良い天気です。
わらしべの皆が待ちに待った年に一度の特別な勉強会。今年は講師に愛知県より、野村一秋先生にお越しいただきました。顧問の沢田俊子先生、そしてわらしべ会員17名が出席、聴講生4名の参加があり、会場は興奮と熱気でいっぱいでした。

 

          



野村先生のご好意に甘え、わらしべ会員が8作品(低学年向け6、中学年向け1、高学年向け1)を提出し、読んでいただきました。
少し緊張した空気の中で始まった合評ですが、作品を通しての意見となると、ぐっと距離が縮まったやり取りになります。野村先生の温かく愛のある批評は、それぞれの作者はもちろん、参加者の皆の心に響きまくって、大きな余韻の中で終わりました。
 作品に即して、「モチーフの使い方が説得力に欠ける」「主人公の心の揺れ幅が少ない」「多元視点の作品の難しさ」「作者の描いた理屈に無理がある」等の問題を、具体的にわかりやすく教えていただきました。
 中でも、「作者が読ませたいところと読者が読みたいところのズレ」のお話は、いかに読者の視点で推敲することが大事かが身にしみました。
「設定に制約がある方が、物語がドラマチックになる」という技巧的なご指摘には、創作の醍醐味を語られていると敬服しました。
 合評のあとには、「漢字の使い方について」と「見直したときにいかに省略するか」について、超具体的にお話しくださいました。
 本当に充実した勉強ができました。野村先生、ありがとうございました。

また、聴講生の中から入会の希望もありました。
終了後、引き続き懇親会で和やかなひと時を過ごし、とても幸せな一年の締めくくりとなりました。
 顧問の沢田俊子先生のお力添えで発足した「童話サークルわらしべ」も、早や四年が過ぎ、新しい出会いにも恵まれて毎月の定例会を続けています。
 今年は、メンバーの活躍もたくさんあって大いに刺激を受けました。
2017年も、会員一同ますます精進していきたいと思います。
                          (担当:藤谷クミコ)


※会員トピックス※
●山下みゆきさん 第31回家の光童話賞受賞「五月のかがみ」(2017.1月号掲載)
●はやしまきさん 第31回家の光童話賞佳作「こんもり山のニットばあちゃん」
         児童文芸2016.12-2017.1月号「駄菓子屋の思い出」掲載

●井上林子さん

「わらしべ通信NO.46」で紹介した2.3巻目に続き
・シリーズ続刊出版
11歳のバースデー ぼくらのスマイル・リップ1225日冬馬晶』(くもん出版)
    

・新刊出版
『マルゲリータのまるちゃん(たべもののおはなしシリーズ ピザ)』(講談社)

・「神戸新聞」おはなしの森に「もこもこジュエリー・ビッグベア」掲載




2016年12月9日金曜日

とんとんぼっこ

3日はとんとんぼっこの忘年会でした。
リーズナブルなのに、大満足のフルコースランチ。…といっても、食事のあとで合評会がひかえていたので、お酒は抜きでした(でもまたきっと行く。そしてのむ!)。
食事のあと、いつもの市民交流プラザに移動して、3作品を合評しました。
先月の京都の童話塾をきっかけに生まれた作品もありました。
今回は、臨時の合評会と講義の二段構え。
先日大阪であった鈴木出版編集長の講演会に参加したメンバーが、聴講してきたことを、熱く語ってくれました。
1冊の絵本には、作家、画家、編集者、それぞれの思いがあって、完成するには数年がかかることも。思いついたおもしろいアイデアを、納得いく物語に導くのに、決して妥協はないということ。
時間がかかっても、わたしたちは焦らず、作品を直していったらいいのだと伝えてくれました。
読み聞かせ活動をしている3人のメンバーが、参考の絵本を読んでくれました。
彼女らの絵本の朗読は、さすがです!
みんなの別の一面を見ることができて、またすてきな時間でした。

次回のとんとんぼっこ合評会は、来年1月28日(土)13:00です。
                              (巣山ひろみ)