2022年4月24日日曜日

近江ペンの会

「近江ペンの会」

2022年4月23日(土)13:3015:20  

参加者9名  合評 2作品(2名分)

京都から長浜まで車の運転席から見る琵琶湖は穏やかであったが、黄砂のせいかどんよりと曇り、湖と空の境界線が淀んで対岸も見通せず今の世の中を見ているようでハンドルは重かった。

今回は対面式で、同人誌「四角い卵」4号にむけての最終校正と2作品の合評を行った。

作品1は前回の書き直し作品。時代の経過とともに失われつつある身近な自然を、里山に住む筆者が確かな観察眼と伝統知をもって作品に仕上げたもの。

子供達に伝えたいという意欲を感じさせる。例会参加者は、いつもこの作者の作品を読むと自然に関する新しい発見があり、今回も「へぇ~!それは知らなかった!!」と意外な事実にみんなで感心する場面もあった。内容に関しては、豊富な知識と情報という点では十分であるが、多くありすぎて作者の主張やテーマがぼやけてしまった。言葉の選び方、表現の仕方に注意を。事実と物語のバランスのとり方が難しい。

作品2は、世の中が目まぐるしく移り変わり、かつて我々が経験したことのないことが次々と起こる昨今、自分の経験を通してその時に思ったことを書き留めておきたいという動機で書かれたみずみずしい感性と願いを込めた作品。エッセイ風になり、日頃の作者の作品としては完成度がやや低く、目線の一貫性に欠けるのではという指摘などもあったが、次の作品へのもとになる貴重な体験によるものとして、今後十分活きる作品であるとの力強い意見に参加者全員頷いた。

先生からの御紹介 「書けない時の書く方法」

頭の中のもやもや→単語の形で書きだす。→思いつくだけの単語を記し、眼にみえるようにする。→その単語を用いて簡単な短い文を作る。→いくつかそれらを並べることであれこれ考えて文を膨らませる。→一つの長い文章を作る。

(沢木耕太郎著「銀河を渡る」の中の「すべて眼に見えるように」というエッセイより)  

これはお宝でした‼

文責 うええもん