【わらしべ通信NO.89】
2020年10月18日(日)
10月わらしべ定例会記録
出席者13名(うちリモート参加者2名)
提出作品4作品
幼年向け五枚から低学年向け、高学年向けまでの十枚前後の作品の合評を行いました。登場人物が優しく真面目で、ほのぼのする作品が多かったように思います。
まず作品に対する作者の思いを聞いてから、各自の感想を述べ、作者の持ち味や強みの再確認と、物語としての改善箇所、同じ設定からの展開方法、落としどころの修正など、作り手の気持ちに沿った形で、物語としての完成度を高めるためにどうしたらよいかを具体的に詰めていきました。
多くの参加者が共通して疑問に思う箇所もあり、主観と客観のズレを認識するための「合評」という場の大切さを実感しました。
昨今の社会状況下で気をつけた方が良い表現や、段組みや印字方法のルールの確認、お勧めの参考作品の紹介など、発表する際の必要知識と共に、自分の物語を広げていく上での指標を学ぶ場になりました。
短い作品が多かったですが、この枚数の中でもエピソードとして省略した方がわかりやすい筋立てになることもあり、書きたいことを如何に絞ってテーマとして集約するか、それが人に、とりわけ子どもに伝わるか、面白いと興味を引くか、という児童文学の基本を形にしていく作業を、具体的に個々の作品を通じて再確認しました。
子どもにわかりやすいシンプルな筋立て、読み手が脳内で映像化できるか、世界観が出来上がっているか、主人公がその不思議に出会う理由があるか、など作品世界を完成させるために意識すべきポイントが浮き彫りになる合評会でした。長時間の合評でしたが、とても充実していました。皆様お疲れ様でした。(文責 森木 林)
【会員のニュース】
●山下みゆきさん
福音館書店「母の友」11月号 こどもに聞かせる一日一話に 「七色のしましま」掲載
●井上林子さん
「キンダーブック2」11月号 に 「おやつデパートへおかいもの」掲載
●萩原弓佳さん
「児童文芸」10・11月号 リレーエッセイ わたしのだいじな本⑪ を執筆掲載
以上