【わらしべ通信NO.140】
2025年1月19日(日)晴れ
私はいつも阪神電車と阪急電車を乗り継いで、わらしべ会場に向かいます。まず阪神線の駅で待っていると、ラッキー! 希少な引退間近の青胴車がやってきました。写真を撮っている人もちらほら。レトロな普通電車ならではの色合い。子どもの頃から馴染みの大好きな電車です。ちなみに、急行として走っていた赤胴車は4年前、一足先に引退済みです。
乗り換える阪急電車は、昔から全車両マルーンカラー。西宮北口で降りると周辺は年末の賑わいから一転、落ち着いた雰囲気に包まれていました。
さて、今年初のわらしべ定例会は、11人が元気に顔を合わせ、和やかにご挨拶、情報交換などして始まりました。合評作品は、新年に相応しい色とりどりの4作品です。
「音」がベースになっている絵本テキストは、わかりにくいと言われつつも、色彩豊かなロマンを掻き立てられました。高学年向けの寓話的作品は、随所から哲学メッセージが感じられ、主人公が生きていく様にリアル社会が重なり、心動かされたとの声が続出しました。
続いてファンタジー作品その1…小さい子どもの特性を題材に、特殊な会話が面白さを引き立てていました。その2…魔法が出てくるお話は、世界観がくっきり構築されていて、引き込まれました。
作者の意図しない読後感や、作者は気づいていない表現の問題、視点のねじれなど、合評されることで作者が知る機会を得られるのは、合評会の有難さなのだと今回も思いました。
冬の日差しが差し込む午後の教室から、みんなの想像した様々な世界が膨らんて飛び出して行くような、濃い時間でした。
終了後、私は所用があり日が暮れてから帰路に…。阪神線乗り換えの駅にやってきた普通電車は、新型車両の5700系。扉が開いて、「ちょい乗りシート」に腰掛けて帰りました。
いざさらば青胴車よ! (藤谷クミコ)
【会員ニュース】
萩原弓佳 『逃げた王子と17人の捜索隊』(新星出版社)2月20日発売