2012年10月17日水曜日

徳島児童文学会

徳島児童文学会(徳島)


徳島児童文学会は、昭和三十五年の発足以来五十年余の長きにわたり徳島の地で活動を続けています。
 その間多くの会員の方々が児童文学の創作に励み、たくさんの作品が、毎月の合評会を経て、県内・国内はもとより海外へ向けても発表されてきました。
 もちろん作品を書くという作業は、孤独なものです。そのため、書き進めるうちに作品に対する思い入れが強くなることがあります。しかし合評会での他の会員からの率直な意見や質問は、それがいかに独りよがりであるか、さらには児童文学に対する考えの甘さや筆力の未熟さにまで気づかせてくれるのです。作品を書くということ、さらにはそれが読者の存在を想定するものであるならば、こうした意見や質問は、その後幾度となく繰り返される推敲の過程での貴重な視点となります。そしてこの合評会こそが、徳島児童文学会の活動の中心なのです。

                                                                                                      (くすのき しげのり)

(『児童文芸』誌記事「サークル紹介」より転載しました。)