2019年12月25日水曜日

近江ペンの会

近江ペンの会
12月14日(土)
湖北のシンボル伊吹山には雪もなく穏やかな12月です。
今月は特別講師に服部千春先生をお迎えしての勉強会です。
11月に提出した10人の作品を服部先生と大塚篤子先生に
ご指導頂きました。
生活童話やメルヘンからナンセンス童話までバラエティー
富んだ作品の一つ一つを丁寧にご指導下さいました。
服部先生からは少し辛口のご指摘も有りました。ご先祖さまや
神様が出てくる作品に対し、ご先祖様にはお願いごと
するものではなく感謝の気持を伝える。又、神様は誰に
対しても平等で決して罰を与えることはないということを
心して欲しいなど。また登場人物のキャラクターをうんと
際立たせるとおもしろくなるなど。
午前10過ぎから昼食を挟んで午後3時までの長い時間でし
たが充実した1日でした。
最後に服部先生から各自の原稿にご指摘を丁寧に書いて
下さって手渡して下さいました。各自作品を見直し、
来年もまた書くことに苦しむことを楽しむ一年になりそうです。

                     かわむらまさえ


2019年12月20日金曜日

みらくるぺん

12月9日(月)13時から、ウイングス京都で例会がありました。
講師(大塚篤子・沢田俊子)、参加者は7名。

12月とは思えない陽気です。会場横の公園は、ランチをとるビ
ジネスマンが大勢いました。わたしも例会が始まるまでの時間、
ベンチに座り、コーヒーを飲みました。そこへ、通りがかった
メンバーがひとり、ふたりと増え、おしゃべりに盛り上がります。
年に4回、福井県、滋賀県、大阪府、京都府から集まる創作仲間
とのこうした時間は、束の間でも嬉しいものです。

 合評作品は、幼年2作、中学年2作、公募作品2作です。
両講師から「早く事件を起こす、いきなり物語を始める」
「テーマありき」「主人公を活躍させる」「不可欠な登場人物に
しぼる」「読者年齢になって書く」等々、指摘を受けました。
 何度も聞いていることなのに、自分の作品を客観視することは
難しい……。
 頭を抱えていると、沢田俊子先生が、「自分の書いたものは
なかなか削れない」が、「いかにうまく書きなおせるか(推敲力
があるか)が、分かれ目」と、アドバイスしてくださいました。
 「どうすればうまく書きなおせるのでしょう」の質問には、
大塚篤子先生が、「書き続けるしかない。それと、センスが大事」
と、答えてくださいました。日頃、思わずクスッと笑ってしまう
ことって誰にでもあります。どうして笑っちゃったのか、立ち止
まってみること。と、センスを磨く秘訣を教えてくださいました。
 17時までの4時間。終盤は時間が押したくらい、熱い合評会
となりました。
 会場を出ると、昼間とは打って変わり、冷えていましたが、
気持ちも体も熱くなっていたので、心地良かったです。頭と心を
少し冷まして、書き直しに臨みます。
合評の前に、来年の例会の日程、講演会、ステップアップ勉強会
についても話し合いました。
 次回例会は3月9日(月)です。        (黒田ふみ)
                 
(会員情報)
赤木きよみさん 10月の神戸新聞日曜版に
「だいすき! いもほり」を連載



2019年12月13日金曜日

とんとんぼっこ 12月

昨日(12/7)は、今年最後のとんとんぼっこ合評会でした。
合評の前に、女性陣だけで食事会。中心街のおしゃれな
お店でいただいたのは、インスタ映えする色とりどりの
野菜のお料理。まわりは若い女性のお客さんでいっぱい。
さては、この状況を察知して男性陣は不参加を
決めこんだか…!?
食事会では、童話塾in京都に参加したメンバーからの
熱い報告に耳を傾けました。京都でみんな、とても刺激を
受けた様子でした。童話塾に行っていないメンバーも、
報告を聞き、先生がたから受けた原稿の添削を見せて
もらい、京都天性寺にいるような気持ちを味わうことが
できました。
食事を終え、いつものひろしま市民交流プラザへ。
合評会から参加の男性の持ってきてくれたもみじ饅頭に、
さっそくパクつきつつ、合評会が始まりました。
今回提出された4作品中3作品は、京都童話塾に出した
原稿を書き直したものでした。いずれも、童話塾で
磨かれただけあると感じました。
良いものになると感じる作品への合評は、ことさら熱が
入ります。3時間半をかけて、意見をのべあいました。
あれこれ、真逆のアドバイスが出ることもありましたが、
振り回されることなく、自分を信じて仕上げてくださると
いいなと思います。

次回、とんとんぼっこ合評会は、
2020年2月22日(土)の予定です。
                    (巣山)



2019年12月10日火曜日

だんでらいおん

厳寒の11月30日の午後。
日本児童文芸家協会において、だんでらいおんの合評会が行われました。
ご子息のご結婚や、体調不良などで欠席者が多く、出席者は5名だけ。
(あっ、もう1人、3年生の可愛い女の子も出席していました)
というわけで、合評会がはじまる前はちょっぴり寂しい感じでしたが、
いざお互いの作品の批評がはじまると矢継ぎ早に意見が飛び交いはじめ
ました。

合評会のいいところは、書いている本人がなかなか気づけないことを、
他の方に指摘してもらえるところだと思います。
「これはどういうことですか?」と突っ込まれて、
「むむむ……」と唸ったり、
「主人公が○○している間、お母さんはどこに消えていたのですか?」と
問われて、
「おっしゃる通り!」と納得したり。

その場にいた全員が、そんな唸りや納得を体感した時間だったと思います。
(おかげで合評会の翌日、ボクは野球の試合に行くのをやめて復習に
勤しむこととなりました)

有意義な時間を過ごし、心地よく疲れて、酒だ、酒だ、酒だ……、
忘年会に突入だあ!と、いきたいところでしたが、出席者が少なかった
うえに早退の方も多く、残念ながら忘年会は中止となりました。
(楽しみにしていたボクは、飯田橋辺りの安い居酒屋を一通りチェック
してあったんですけどね……)
結局、その帰り道、冷たい空気に襟を立てて、ボクひとりで夜の街に
繰り出し、一杯、いやいや、たくさん飲んで帰りました。

ぶえーっくしょん!

会員の金井真紀さんのエッセイ『いつまでも、そばにある絵本』が
『児童文芸/10・11月号』に掲載されました。

追伸
最後に、個人的なことですが、「児童文芸2019年12月・1月号」で
拙作「R」の連載が終了いたしました。ボクの拙い作品を連載して
くださった日本児童文芸家協会の皆様、編集の原山裕子さん、
挿絵の聖柄さぎりさん、そして、6回にわたってお読みいただいた
読者の皆様に心より御礼申し上げます。

ありがとうございましたっ!



2019年12月2日月曜日

わらしべ通信

【わらしべ通信No.81】

急に寒くなり、コートやダウンが必要な季節になりました。
今年もあと残りわずかですね。
11月のわらしべ合評作品は、中学年向け二作品(一作は速読)と、
ヤングアダルト向け一作品の三作品でした。

・中学年向けの作品、一つ目は、玩具が題材なのですが、その遊びを
よく知らない人には、重要なところが伝わっていない気がしました。
情景の描写や主人公の感情を、もっと詳しく書いた方が良いとの
指摘がありました。

・二つ目の作品は、家庭料理が題材でした。あるメニューをめぐって、
主人公の子どもが、想像力を発揮するおはなしでした。合評では
家庭内の問題の扱い方と、メニューの好き嫌いで意見が分かれました。

・YA作品は近未来的な物語で、登場人物の年齢差がややこしいという
声がありました。作品の世界観について、いろんな読み方ができる物語
だという意見も出ました。 

合評作品が少なかった分、会員の一人一人から意見をじっくり聞くこと
ができ、参考になるアドバイスが提示されました。
会に参加するたびに色々な物の見方など発見があり、本当に刺激を
もらっています。
                     (担当 清水 明美)

【会員のニュース】
萩原弓佳さん 
 ラストで君は「まさか!」と言う 涙の宝石 (PHP研究所)
 11/29発売に 3作品収録








2019年11月22日金曜日

近江ペンの会

近江ペンの会例会
  11月16日(土)13時30分~
大塚先生と出席会員10名
寒くなってくると琵琶湖は渡り鳥たちの楽園になります。
その中でも一番話題になるのは、カムチャッカ半島あたりから
飛来する一羽のメスのオオワシです。
今年も11月18日に飛来が確認されたそうです。
22年連続して飛んできてくれて、羽を広げると2・5メートル
にもなるオオワシは、ねぐらにしている山の名から「山本山の
おばあちゃん」と呼ばれて愛されています。
今日の例会は、来月に服部千春先生をお迎えしての勉強会の
原稿提出日です。
皆さん頑張って、10作品が集まりました。服部先生と大塚先生に
ご指導いただけることをとても幸せな事と、今からわくわく
・どきどきしています。10作品をしっかり読んでその日を
迎えたいものです。
今日の合評作品は、「四角いたまご」3号の中のMさんの作品。
大塚先生からのご指摘は ○メリハリをつける事 ○やま場(クラ
イマックス)をはっきりと作る 。
今回も熱い言葉のたくさん聴けた意義ある例会でした。
                   文責 かわむらまさえ



2019年11月19日火曜日

わらしべ通信

【わらしべ通信(臨時号)】

童話サークルわらしべでは、2020年1月に作家の先生を
お招きしての勉強会を企画しています。
聴講生としての参加を若干名受け付けております。
詳しくはチラシをご覧ください。







2019年10月30日水曜日

とんとんぼっこ

とんとんぼっこ
10月26日(土)13:00〜17:00
8名参加

会を終え外に出ると、うっすら地面が濡れていました。週末また雨が……。
このところの週末ごとに、被害をもたらす雨。二回もの広島の災害も
頭を過ぎります。雨に出会うと、最近怖くなります。
自然よ、もうこれ以上、苦しめないで!

今日も4時間の合評会となりました。
5枚の作品から80枚の作品まで7作品です。長丁場となりましたが、
みなさん疲れを見せません。一週間前までに、原稿を送り合い事前に
読んでいます。より良き作品にと、感想や意見がいっぱいです。
これが、書き直しのエネルギーとなり、作品を深めてくれます。
これも、「動いて書く」の一つかな。
でも、もう少し時間短縮。効率よくするために、タイムテーブルを
使わなきゃと反省しました。

それぞれ個性のある作品です。題名の付け方、対象年齢をどうするか、
そのためにどういう表現にするか、作品への様々な思いが出ました。
その中で、印象に残った言葉です。

・大人目線をなくし、土と風を感じる物語に。
・登場人物を少なくし、何をメインとするか。
・書きたいことは、「友情、努力、勝利」のどれか。
・主人公が壊れる前に助けるストーリーに。
・読んだ後、そうだったのかと最後の一行でわかるように。
・キャラが立つように。色がでるように。
・その場の風や空気が感じ取れるように、自分で体験して書いている。

脳裏に浮かぶ絵を文に、見た光景を文に、記憶に残っている声や音を文に、
聞いたことを文に、動いたことを文に、思ったことを文に、未知のことを
文に……書く。そして、物語に紡いでいく。しんどいけど、おもしろい。

次回は、12月7日(土)忘年会&合評会です。
童話塾関西に4名参加します。よろしくお願いします。
                          (西谷 まち)



2019年10月29日火曜日

わらしべ通信

【わらしべ通信 No.80】

台風19号で甚大な被害に遭われたみなさまに、心よりのお見舞いを申し上げます。

10月20日の定例会は、ラグビー準々決勝「日本×南アフリカ」戦の開催日と重なり、
気もそぞろ? いえいえ、いつも通りの活発な合評が展開されました。

会員へのお知らせや情報交換後、見学に来られた方(1名)にも参加して頂き、
5作品を合評しました。最初に合評作品への作者の思いやテーマを伺い、
合評を進めました。

今回は、幼年向け・低学年向け・高学年向けが各1作、中学年向けが2作でした。
作品提出者にも合評する会員にも参考になる、色々な意見やアドバイスが提示
されました。

・発想がユニークで面白い物語。主人公の設定や展開を再度見直し、主人公が
心底抱えている気持ちを軸に、作品のキーとなる言葉を表現すれば、より伝わる
物語になるのでは。
・作者がシリーズで紡いでいる物語の新作。コメディもミステリーも有りの
楽しい作品になっているが、ミステリーとしては不完全なところもあるので再推敲を。
・動物が入れ替わる物語で、優しさの感じられる作品。ただ、登場する動物の
どちらの発話か、読者に分かりにくいところがある。目線を一つにして書いてはどうか。
・物語のアイデアや登場するキャラクターの形容がユニーク。子どもが楽しめる
ギャグもある。登場する妖怪の中から、主人公を設定した方が良い。起承転結の
転がほしい。妖怪のする悪さは、あまりにもあり得ないことならOKだが、子どもが
真似できそうな犯罪はNG。読者の対象年齢、犯罪に対する対処の描き方によっては
書きようがあるが、注意が必要。

合評後、見学者の方が入会してくださるということで、とても嬉しい閉会となりました。

                            (担当:川島よしこ)

【会員のニュース】
●井上林子さん 「ワンダーえほん」11月号に
「ぽんちゃんのおべんとうやさん」掲載

●山下みゆきさん「朝日小学生新聞」に10月より
「朝顔のハガキ」(第10回朝日学生新聞社児童文学賞受賞作品)連載中
●山下みゆきさん「母の友」11月号 こどもに聞かせる一日一話に
「てんぐさんが来た!」掲載

以上


2019年10月10日木曜日

みらくるペン

みらくるぺんより緊急連絡
     
13日(日)に開催予定だった山本省三理事長の講演会を
大型台風襲来のため中止します。
今回の台風は猛烈だそうで、みなさまの安全と、
交通機関の混乱などを考慮した上の、苦渋の決断です。
とても残念です。
楽しみにしてくださっていたみなさまに申し訳なく、
ご準備いただいた山本理事長にも申し訳なく、お詫びいたします。

また、ごいっしょに創作について学ぶ機会が ありますように。
       
       
                   みらくるぺん一同




2019年9月30日月曜日

近江ペンの会

近江ペンの会例会

2019年9月28日 土曜日 13時30分から 大塚邸にて
出席者 大塚先生 他10名

秋の気配はどこへやら、10月を目前に、まだ暑い日が続きます。

まずはじめに、同人誌「四角いたまご」三号が出来上がりました!
少しイメージチェンジです。表紙の色を白から水色にかえてみました。
大塚先生から「三号の合評をしましょうね」とご提案がありました。
新年最初の定例会は三号の合評から始まります。

12月の定例会では服部千春先生に講師をお願いして勉強会を開きます。
みなさんどんな作品を提出されるのか今から楽しみです。
ステップアップの良い機会を与えてくださり大塚先生、服部先生には感謝の
気持ちでいっぱいです。

さて本日の作品は二作品です。

①ナンセンス童話です。
 ハチャメチャでとっても楽しめる作品です。食い意地を作品にしたそうで、
作者の勢いがあっていい!
 でも大塚先生曰く「もっとはちゃめちゃに……」
 書き直し後はどんなハチャメチャぶりになるのか今から楽しみです。

②里山の様子が作者の実体験を元に書かれた、わがサークルでは貴重な作品です。
 今の子どもたちだけではなく、大人の私たちも経験したことがない
里山の様子がかれています。
作者が実体験をしているだけに、常識として知っているだろうという思いで、
省略しがちな箇所がいくつかありました。
かといって情報をたくさん詰め込めばいいのか……。
先生がおっしゃるには 情報が多いと読み手は混乱する。
それは文章を書く上での落とし穴、注意が必要。……勉強になります!

次回例会は10月13日(日)天性寺に集合です!
みらくるぺんさんお世話になります。
                              (ムクダ 由美)





2019年9月24日火曜日

みらくるぺん

みらくるぺんは、「童話塾in関西」の傘下の勉強会(年3回)ですが、
協会のサークルになったことで、もっと前向きに取り組もうと考えました。
その一つとして、前年の「童話塾in関西」で合評した作品を再合評する
「ステップアップ勉強会」を年1回、開催しようということになりました。
3名の方に声かけをしたのが3月。8月に書き直し作品が届き、この9月、
初めての「ステップアップ合評」の日を迎えました。

ステップアップ合評会
★実施日 2019年9月8日(日)13:00~17:00
★講師 常任講師の大塚篤子先生、沢田俊子先生の他に、西村友里先生に
お願いして、作家3名、みらくるぺんの会員6名が、提出作品を熟読し、
厳しい合評会となりました。
1作1時間。「出版できる作品に」という観点から意見を出し合いました。
厳しい指導が入り、緊張した空気が流れていました。
★参加者の感想
①得るものが多く、たいへん勉強になりました。
②出版するには、何が足りないかが見えて来ました。
③昨年の童話塾での講評は、15~20分程でしたでしょうか? そのときは、
感想やアドバイスのお言葉を、耳で受け止めるだけで精一杯でした。
今回も消化するのに時間がかかりそうですが、がんばろうと思います。
④かたい鎧(思い込み)を脱がなければと感じました。
⑤書くということは、自分をさらけだすことなのですね。それができて
いませんでした。
⑥自分では気づくことができない、自分の作品の問題点、目からうろこでした。
⑦必ず書き直します。
一方、みらくるぺんの会員からは、「こんなに書けていても、まだまだなのか……と
自分のこれからの道のりを思い、気が遠くなりました」という感想もありましたが、
それでも、自分の力で今できることを少しずつがんばっていこうという思いを
新たにした合評会でした。
講師から、作品を書くときの留意点や企画書の書き方、創作の心構えについての
資料をいただきました。
★今後について
開催時期や運営については検討が必要ですが、童話塾からのステップアップを
希望する方の合評会として定着できたらという意見が多くありました。

尚、みらくるぺん主催で、10月13日(日)には、山本省三氏を講師にお招きして、
講演会を開きます。



次回例会 12月9日(日)
                           (鈴木美江)

《会員情報》
かわいりかさん
児童文芸2019年6.7月号 古き良き昭和の思い出〈エッセイ〉に「渇望という名の映画館」掲載
こうまるみづほさん
児童文芸2019年8.9月号〈特集 創作競作 とんだ入れかわり⁉〉に「父さんにVサイン」掲載





2019年9月19日木曜日

わらしべ通信

【わらしべ通信 NO.79】

9月15日
関東にて台風15号の被害に遭われたみなさまに、心よりお見舞い申し上げます。
西宮は、空をお届けしたいくらい秋らしいさわやかな晴天でした。

さて、わらしべ定例会の参加者は11名。
合評予定は二作品、当日提出の速読合評が一作品です。
一つ目の作品は、伝えたいことありきの作品でした。
しかし、伝えたいことは伝わっていたものの、小道具として使ったエピソードに
慎重に扱うべき要素がありました。また登場人物の心情が、大きな流れでは
わかるけれど、細かい部分で引っかかる所があるという指摘があり、
「丁寧な心情描写」の大切さを感じました。

二つ目の作品は、設定されたテーマ(キーワード)から書きおこされたものでした。
準主人公のキャラクターや、野菜を作り自炊する暮らしぶりがあざやかに描き出され、
文章も読みやすかったのですが、指摘されたのは、「この話は、誰に向けて書かれた
ものか?」という視点でした。主人公のキャラクターをしっかり描き、主人公の
動きによって話を作りあげていくほうがいいという意見もありました。
また、ストーリー展開に対して、大変面白い提案もありました。みなさんの
アドバイスを胸に頑張って書き直していきたいです。

三つ目の作品は、投稿を想定したもの。
伝わりにくい表現がある、などの指摘の他に、目標とする公募先向きの作品では
ないのでは? という意見もありました。これには作者もびっくりしつつ納得。
作品自体は良いものでも、公募先にあった「傾向」を考える必要があるのだと、
改めて考えました。

時間が余りましたので、会員おすすめの児童文学作品一作の朗読がありました。
会員はみんなもう大人ですから、ひとに本を読んでもらう機会はそうありません。
目で読む早さと違う速度、テリングでお話をあじわいながら、(絵がつく前提でも)
絵がなくても伝わることや、言葉の言い回し、聞き取りやすさ、声に出して
読まれたときのボリュームなどを頭の隅で考えました。物語というものは
(特に絵本や幼年ものは)、文字で「読む」だけでなく、「聞く」という形で
享受されます。これは、忘れてはいけない観点だと実感しました。
そして、朗読が終わったとき、ほっこりした空気の中、みなさんから拍手が
わきあがりました。
                             (福山万知)





2019年9月5日木曜日

近江ペンの会

近江ペンの会例会

2019年8月31日土曜 13時30分から

出席者 大塚先生他12名

前日は大雨だったのですが 例会当日は雨も上がり 傘を差さずに
参加することができました。8月最後の日、朝夕は夏の終わりを感じますが、
日中はまだまだ暑い! でも、例会会場の素敵な古民家は玄関の土間が
入った途端に涼しく室内も外の蒸し暑さを感じることなく過ごすことができました。

この日は会計、事務仕事の件についての話し合いと3作品の合評をしました。

まずはSさんの幼年童話作品。こりすのかわいい作品で 書き出しがとても
良かったです。改めて出だしでグッと読者の心を掴むことが大事なんだと感じました。

その次はMさんの不思議なほくろのお話。これも書き出しが良く、
終わり方もおしゃれ。ほくろの気持ちをみんなで話し合ったり、
先生より「日常の中にもファンタジーのお話の芽はあるものです」など
お話をうかがったりしました。

最後はSさんのコウノトリのお話。「Sさんは本当にコウノトリが好きなん
ですね!」と、みんなで感心したり、コウノトリや他の鳥の話に花が
咲いたり・・・。読んだ人が「見に行きたい!」と、思えたらしめたものだそうです。

Uさんから手作りのシフォンケーキをいただきました。ご本人は「失敗」と、
おっしゃっていましたが味はGOOD!ご馳走様でした。

皆さん次々と作品を仕上げて来られて本当に感服するばかりです。
次回も楽しみです。



                        文責  なかがわ




2019年9月2日月曜日

とんとんぼっこ

8月24日土曜日

曇り空でやや涼しく感じます。本日、宮島では水中花火大会が行われ、
厳島神社をバックに海上から5200発ほども花火が打ち上げられる
ということです。余談ですが、来年の花火大会は中止が決まったそう。
オリンピックで警備の人員が不足するのが理由だとか。
来年の夏、どんなオリンピックイヤーになっているでしょうか。

今回は、参加者7名。11月の京都童話塾に向けて準備の作品も出ました。
以前に一度完成させた作品を視点を変えて描きなおそうと
挑戦している作品は、なかなか方向性が決まらず苦悩中。
もがいた先に光がさしてきますように!
絵本を想定してほのぼのとしたものがたりを目指した作品は、
ありきたり凡庸になっていないか、どこかにスパイスを
きかせるにはと意見がでました。
おもしろいアイデアの作品。発想の豊かさは、その人の個性で
持ち味で他の人にはなかなかまねできない部分ではあります。
でも、そんなちょっと思いつかないようなことを引き出すためにも、
沢田教室で教えていただいた『二つの言葉をランダムに結びつけて
お話を考える』練習をやっていきましょうと再確認。
こまやかに子どもの心の揺れを描いた作品は、短い枚数の中でも
最初と最後で主人公の変化がもっとだせるのではないかと意見が出ました。
二作品は、表面にはでていないけれど世界情勢を反映させたい物語と、
子どもにもわかるように社会風刺を盛り込みたい作品。
どちらも、その世界の成り立ちがあいまいでは伝わらないという
指摘がありました。その世界をしっかり立ち上げることが必要です。
もう一作品、出ていましたが、お休みのため次回に持ち越しです。

第一回 童話塾in九州のおしらせを送っていただき、
メンバーに渡しました。こちらも11月末ですね。
やっと暑い夏が終わりそうな気配ですが、秋にむけて熱い日々は続きそうです。

次回は10月26日土曜日です。
                           (さとうともこ)



2019年8月29日木曜日

わらしべ通信

【わらしべ通信 NO.78】

お盆を直撃した台風が関西から去っていきました。
残暑厳しい8月18日の定例会にはわらしべ会員11名が集いました。
そして、見学に来られた方が1名! 現在、作家としてご活躍中の、緑川聖司さんです。
わらしべ会員を通じてのひょんなご縁から、毎月やっている定例会をのぞいてみたいとのご意向を受けて、皆で歓迎いたしました。

いつもの通り、まずは会員相互の情報交換などして、そのあと緑川さんのご紹介です。
ミステリー、怪談ものの著作も多く手掛けておられる緑川さん。「買ってきました!」と言って、怖い系の著作本をかばんから取り出すメンバ―。ちょうどお盆の時期なので、雰囲気が高まります。

さて、合評にうつります。今日の4作品(どれも短編)のうち、3作品が偶然にもちょっと怖い系、怪奇ものだったため、事前に読んできてくださった緑川さんにも、意見を聞きながら進めていきます。

①幼児が初体験する、近い親族の死を扱った作品
②ペットの死も描きながら、リアルなのかファンタジーなのか、読者に迷いを
    生じさせる作品
③高学年向きに怖い仕掛けが何層にも仕組まれている、結末もとても怖い話

児童文学において、こういった怖い話が「アリか、ナシか」という根本的な疑問に対しては、現在の事情をよくご存じの緑川さんからお話しいただけてラッキーでした。
また、対象年齢が低い場合のことばの使い方や、描き方、設定についても、有意義な意見を
うかがいながら、議論ができました。

もう一作品は、とある公募も視野に入れた低学年向き作品。核になるアイテムの効能についての疑問が噴出しました。「道具立て」という専門用語で、これまた緑川さんから、わかりやすくお話しいただけて良かったです。

加えて、わらしべ会員でもあり、活躍中の若手作家でもあるメンバーからも、違った切り口や設定にすればというアドバイスもあり、全ての作品のあらゆる可能性を感じました。

会の終了後には、有志のみんなで、「カンパーイ!!」となりました。
暑い夏を吹っ飛ばして、ますますわらしべが勢いに乗っていけますように。
                             

                                                                                                        (担当:藤谷クミコ)


●会員のニュース
萩原弓佳さん  
児童文芸 2019.8.9月号 【特集 とんだ入れかわり】に 創作「交換ブレスレット」掲載





2019年8月26日月曜日

みらくるぺん

講演会のご案内

関西での山本省三さんの講演会、めったにないチャンスです!
絵本や童話創作のコツとヒントを、たっぷりお話していただきます。
ぜいたくで豊かなひとときを、ぜひごいっしょに。

10月13日(日)14:00~  天性寺にて
只今、参加者募集中!!
先着40名様、参加費1000円、当日支払いです。
申込先:miracle_penpen@yahoo.co.jp
主催:サークルみらくるぺん(童話塾in関西 傘下)

*詳細はチラシでご確認ください。

みらくるぺんでは、9月8日(日)のステップアップ合評会に向けて作品を読み込んで
います。(昨年の童話塾へ提出された原稿の書き直し作品)初めての試みでもありますし、一同楽しみしております。
                                       
                                       

                                                                       (鬼村 テコ )




2019年7月29日月曜日

わらしべ通信

【わらしべ通信 NO.77】

そろそろ梅雨明けが待ち遠しい7月21日、わらしべ定例会が行われました。
出席者は12名。エアコンをつけてもなぜか蒸し暑い会場でしたが、みんな頑張りました。

合評は4作品でした。幼年向け2作と低学年向け1作、中学年向け1作です。
「家族が書きたい」「不思議を感じる心をもってほしい」「やさしい気持ちになってほしい」
「楽しんでほしい」
作者それぞれ作品にこめた思いを、もっともっと伝わるように意見を出し合います。
 
・幼年向け、低学年向けであっても安易に保護者を登場させない。子どもの力で話を進めていく。
・物ではあるが、顔があるモノとないモノ(たとえば「ぬいぐるみ」と「傘」など)が登場する場合、どちらかだけが大切にされるのは変ではないか。
・楽しそうに思える行動の奥にある、子どもの心までを考える。なぜこの子は、
こんなことをするのだろう?
・登場するキャラクターの絡み方は、これでいいのか。

新しいアイデアの意見も出て、より楽しくなりそうな作品もありました。

そしてそして~。
夏休みが始まったばかりのキッズ諸君に、ご紹介したい本がありまーす。
会員の萩原弓佳さんの新作です!
楽しくなぞを解きながら、言葉の力がアップしちゃいますよ。
 
「読解力と語彙力を鍛える!なぞ解きストーリードリル小学国語」
陰山英雄 監修 萩原弓佳 物語 ナツメ社
                     
                              (担当 きくち)








2019年7月25日木曜日

近江ペンの会

近江ペンの会 例会
2019年7月20日(土)
出席者 大塚先生他9名

雨は降らなかったものの、台風5号の影響か、気温も湿度も高く、むし暑い日になりました。

Nさんが角菓子を配られました。息子さんが結婚されたのです。みんなで祝福しました。

作品集『四角いたまご』の第3号の冊子原稿が届きました。付箋を貼られた箇所を、例会中に訂正できるよう、原稿が回されました。少しずつ要領が分かってきたようです。表紙の色やイラストについても話し合いました。

創刊号の合評ができていなかったので、今回は、Mさんの作品をすることになりました。先生が、「先ず、アニマル3Dスーパーボールが欲しいという気持を書きなさい」と言われました。色んなジャンルの作品を手掛けるMさんですが、3年前の作品なので、本人も忘れている部分があったようです。慣れない関西弁で書くより、故郷の言葉で書いた方が生き生きするのではないかとの意見が出ました。私も関西弁は課題なので、勉強になりました。久し振りに創刊号を見て、初心に戻れました。

幼年童話(6画面、800字以内)は、作者の朗読で始まりました。
1作品目 冒頭の説明文を、生活の中で説明できないか。
2作品目 大人っぽい表現を子どもの会話にできないか。
3作品目 ハッピーな結末にできないか。
4作品目 リースの材料を他のものにできないか。
提出された4作品の合評は順調に進みました。作品が出れば、次回も幼年童話について学べると思います。

第3号が届くのを楽しみにしています。
                           
                             文責 澤山君枝 
 




2019年7月19日金曜日

だんでらいおん

たんでらいおん

梅雨に入りしっとりとした雨の中、6月29日土曜日協会事務局にて、たんでらいおんの合評会が開催されました。
参加者は7名。12時30分からのスタート。
短編作品や長編作品と計6作品。
終了の5時まで余裕があると思いつつ、提出作品に対してメンバーの深く幅広いアドバイスで時間が経つのは、あっという間でした。全員の意見が余す事のない様に、終盤の作品合評はスピーディーになって行きました(笑)。
それぞれの作品に対し、意見が一致する部分もあれば、違う視点や切り口のアプローチ、如何に作品がより良くなるだろうかと、本音で話し合い、笑いもあり、盛り上がりました。
6作品ありましたが、既にここでの数時間で本作に、新たな複数のスピンオフ作品が誕生していると思いました。
作品が作者一人の味わいから、より香ばしくブレンドされていく様な全員からの面白い意見で作品がどんどん磨かれて行きます。
短編作品を話し合っている中、改めて、短い中に言葉やセリフ、動きや表現、その難しさを痛感。
 話題が豊富なメンバーなので、雑談も尽きなく充実した日となり、メンバーの一人である事にも感謝してしまいました。
5時に合評会を終了し、今回はここで解散。
次回の合評会は、11月30日12時30分から。その後は忘年会を予定。

<各自の活動報告>
*金井真紀 以下のギャラリーに絵画(オリジナルの妖精イラスト作品)グループ展参加
・吉祥寺Café Gallery Musashino「ドロシー リターン トゥー カンザス」
2019年6月6日~6月11日
・銀座Bartok Gallery「ハッピーピクニック」展2019年5月28日~6月3日
「えほんの絵展2019」展2019年6月11日~17日
・新宿Bar Tomorrow「クロッキー展」    2019年6月21日~29日


                            (ブログ*金井真紀)






2019年7月8日月曜日

みらくるぺん

サークルブログ
2019年6月10日(月) 13:00~17:00
みらくるぺん(講師 大塚篤子 沢田俊子)

★合評前の連絡事項
①5月(総会時)の「サークル交流会」報告。
②9月に予定している「ステップアップ合評会」詳細の打ち合わせ。
③10月に、創作のための講演会(第3回)を実施予定
★参加者7名、提出原稿は8作品でした。
(800字童話3作、幼年3作、短編1作、長編1作)。
①合評の前に、講師から保育絵本・絵本・幼年童話の違いについて、レクチャーがありました。
②①を聞いて、新たに保育絵本も書いてみようと思う人もいました。
③幼児には時間の感覚が解らないことを再認識しました。
④合評作品について、自分では気づかないことばかりで、きっちり書き直したいという人や、
⑤どこに向けて書くのかを明確に決めた上で、書き直すという人も。
⑥短編でふたつの葛藤を取り上げる場合、バランスが大切だとの指摘があり、なるほどと思い、
⑦長編の中のエピソードで、人物を入れ替えてはどうかとのアドバイスがあり、試そうと思いました。
*今回(6月)から、新メンバー1名が仲間に加わり、新しい風が吹くのを感じました。

次回予定:9月8日(日)ステップアップ合評会 
 昨年の童話塾で合評した長編の3編の再合評を、講師3名体制で実施します。初めての企画です。期待に応えられるように、メンバー全員しっかり作品を読みこんで備える所存です。
                          (鬼村テコ)




                            

2019年7月1日月曜日

近江ペンの会

近江ペンの会 例会
2019年6月22日(土) 出席者11名

外の陽射しは強く、気温の高い1日でしたが、会場の古民家は、心地好い風が抜けて、のんびりとした午後のひとときでした。

今月は、先ずはじめに、作品集「四角いたまご」3号発行に向けて、それぞれが他の人の作品の校正をしました。作品を、ていねいによく読み込むことと、一作品に対し、複数の目でチェックができ、しかも本人にすぐに確認(例えば、改行は意図するところか? これは会話ではなく心の声か?など)することも出来たので、編集に向けて一歩前進したように思えます。それぞれが持ち帰り、あらたに仕上げて提出するところまで、こぎつけました。

合評は、2作品です。どちらも幼児向け作品です。
ひとつめは、公募の基準に応じて書かれた、800字以内のMさんの幼年童話。ちょうど、『児童文芸』の今号特集が“保育絵本のアプローチ”だったので、その記事を参考に、Mさんの作品を通しての勉強会となりました。
説明し過ぎる文章や、理由を説明しなければならない文章は不要であることや、短い内容の中に「起承承承転結」を込めることなど、単なることばの羅列にならない作品づくりの難しさに、一同大きなため息……
場面を想像しながら、800字以内の幼年童話を書いてみよう、という課題が出ました。

ふたつめは、幼児と関わるお仕事をされているNさんの楽しい作品について。
子どもの話し言葉で書かれていて、リズムが良く、身につまされる内容で、「あるある~」「よくわかる」という声があがりました。しかし、大人にとっては面白い表現でも、小さい子には、どうしてその表現が必要なのか?また、文章の中に、暴力と思われる可能性のあることば(しつけであっても)があってはいけないことなど、表現することの難しさを感じました。

最後は、素話・紙芝居など演じるのが得意なKさんが、小粋な小噺を披露して下さって、楽しいおまけがつきました。
次は、以前に書いた作品を「見直す」リクエストがありました。人の意見を良く聴くことも、大切なことのひとつですね。また次回も楽しみです!

                             
                              文責:スズキヨーコ




2019年6月28日金曜日

とんとんぼっこ

6月22日土曜日
今日は夏至だそうで、朝から暑かったり急に雨がふったりしましたが、帰り道がやけに明るく感じました。
本日の原稿は、前回、沢田先生にご指導いただいた作品のおもいきった書き直しが5作品。
新作の恋物語がひとつと、身近な人物から発想したコミカルな作品がひとつ。
いくつか予定していた報告や紹介したい本の話などが間にあわなくなりそうなほど、合評に熱が入りました。
今回の出席者は8名。7つの作品の合評で3時間半かかりました。5月にあったサークル交流会では会員数を増やしたいがどうしたらいいだろうというお話しをされているサークルがありましたが、私たちのサークルでは10名ほどで作品を全員が出すといっぱいいっぱいかもしれません。ひとつの合評にかける時間を計算して、言いたいポイントを大急ぎで、という時もよくあります。もっと多い人数で運営されているところは、どう工夫されているのでしょうか。

場所をかえた後、5月の児童文芸家協会の総会・贈呈式にはじめて参加したメンバーから、参加の感想など報告しました。来年は行ってみたい!というメンバーも。各自の目標も再確認して、とんとんぼっこ、ますます頑張ります。

次回は8月24日土曜日です。
                           

                            (さとうともこ)

2019年6月24日月曜日

わらしべ通信

【わらしべ通信 NO.76】

6月16日、出席者は11人。この日は大阪での交番襲撃事件があり、数駅しかはなれていない会場のため、急遽お休みされた方もいました。
今年度の役割分担になって、初めての定例会となりました。
前半、今年度の作家先生をお招きしての勉強会、同人誌イベントの打ち合わせ、絵本や児童書関連のイベントや勉強会、東京での総会出席者からの報告、情報の共有がありました。
新しい役割の担当の方々が、作品提出者の確認をされたり、議事録への内容確認などをスムーズにされていました。

今回は6作品の作品合評となりました。それぞれの作者から、合評前に一言もらうようにしています。より良い合評をするために重要とのことで、今回もここを大切にしています。

今回の提出作品はすべて短編でありながら、幼年・低学年・高学年・YA対象と幅ひろい作品が提出されました。
具体的な公募先を意識して書かれているものに対して、そこを意識した質問やアドバイスが多くでました。作品提出者は推敲を重ね、よりよい作品に書きなおす意欲があるからこそ、その質問やアドバイスに対して、逆質問などもあり、活発な合評会となりました。
 
新年度の活動が本格的にスタートしました。わらしべの在籍年数や受賞歴などいろいろなメンバーがいますが、それぞれのできることでわらしべを盛り上げ、お互いが成長していきたいと思います。

                         (担当:うすだきょうこ)






2019年6月6日木曜日

近江ペンの会

近江ペンの会 例会
2019年5月25日(土)  出席者8名
今回の合評は5作品です

ペットをモチーフにしたKさんの作品。少年の心の叫びが印象的でした。Kさんの作品から、今、社会的にも問題になっているペットブームにも話が広がりました。
 
長浜の小学六年生に『命の授業』があるんですって。グループに分かれ、一歳までの赤ちゃんを連れたお母さんたちを囲んで、いろんなお話を聞いたり、赤ちゃんと触れ合ったりするそうです。そのアドバイザーをされているMさんの作品には、いつも生き生きとした子供たちが描かれています。、『命の授業』の話題に花が咲き、Mさんから、いろいろお話を聞かせていただきました。

語り続けていかなければならない東日本大震災。Tさんのお孫さんたちが茨城に住んでおられるそうです。
震災の時は、さぞかし心配されたことでしょう。その体験をもとに書かれた作品。
貴重ですね。

長編に挑戦されているÉさん。まだ一部ですが、どんどん物語の中に引き込まれていきます。完成作品が待ち遠しいです。

町内の八百屋さんをヒントに、どうしたら子供向けの作品になるか、あれこれ考え、なんとか書き綴った、私の作品。

大塚先生からは一作品、一作品に、もっとコミカルにとか、もっとエピソードを入れて身近な作品にとか、タイトルを考え直した方がいいかもとか、いろんなアドバイスを頂きました。また、ペンの会の皆様からも、多くの感想や意見、指摘などが飛び交い、今回も、あっという間に時間が過ぎていきました。

さて、『四角いたまご』三号の原稿の締め切りが迫ってきました。しばらくは原稿とのにらみっこが続きそうです。              


                            担当 林ひとみ





2019年6月3日月曜日

近江ペンの会

近江ペンの会

2019年4月23日 火曜日  近江ペンの会例会
              出席者 10名

今回は、「四角いたまご」第3号の発行に向けて、提出された3作品の合評でした。

・Uさん作「『ん』の運動会」 
 発想のユニークな楽しい作品です。会員同士の意見のやり取りの中でテーマが深まっていき、いくつものアイデア
 が出てくるのが興味深く、楽しかったです。面白さの中にとても深いテーマがあります。
・Mさん作「ぞうきん ばあちゃん」
 いつも子どもの姿を生き生きと描かれるМさん。この作品でも、二人の女の子の謎を追う様子が弾んでいました。
 子どもの子どもらしさや子どもの世界を大切に書かれています。
・Sさん作「友理んちの梅の実とり」
 自分の書きたいテーマをしっかり持っておられるSさんらしい作品です。会員たちからの色々な意見を真摯に受け
止め、何度も書き直されるSさん、どんな作品になるか楽しみです。

 大塚先生からは多くのご指導をいただいていますが、
・「書き直しは小手先だけではダメ。頭を空っぽにして、0から書くつもりで」
・「タイトルはもっと考える」
の2点が特に難しいと感じています。もちろん、あらゆる面でまだまだ力が足りませんが、自分が苦手なことなのでもっと深く考えなくては思っています。出来る出来ないは別として……。

 会員の皆さんのご指摘や意見を聞け、先生のご指導を受けられる合評の場は、とても刺激的で、貴重なものです。ここで得たものを自分の作品に生かしていきたいと思います。

 「四角いたまご」第3号発行に向けて、皆さん、頑張りましょう!

 最後になりましたが、ブログのアップが大変遅くなってしまい、申し訳ありません
                                                                                                           江崎容子




2019年5月30日木曜日

わらしべ通信

【わらしべ通信 NO.75】

5月19日、今日のわらしべ定例会では年に一度の「わらしべ総会」の時間を設けました。
出席者は10人でしたが、前年度の会計報告、活動報告に加えて、今年度の活動についてや役割分担についても話し合いました。

わらしべが発足してから7年半が経ちました。(思えば遠くへ来たもんだ……)
この「わらしべ通信」も、毎月欠かさず更新しています。この担当についても、今後は新メンバーも加わって記事を書いていきますので、どうぞお楽しみに!

情報交換の中では、3月に発行した「わらしべ3号」冊子への反響も伝えられました。
お読みいただいた皆様、感想などをお寄せいただきました皆様に厚く御礼申し上げます。

さて、先月は外部企画の聴講を定例会としたので、合評は2か月ぶりとなります。
今日は3作品、いずれも短編(幼年~中学年向き作品)です。
それぞれの作者から、合評前に一言もらうようにしていますが、これが実は本人の作品に対する自覚や、メンバーがより良く合評するために重要なのではないかと思いました。
この日は、
「とある公募を目指していて、読者対象は○○くらいのつもりで書いたが、どうか(文章、内容ともに対象年齢にあっているか)?」
「シリーズものとして楽しく書いたが、主人公および登場する擬人化家族のおはなしとして、
マンネリ化していないか?(大人目線から抜けられているかどうか含めて)」
「提出後に、作中の自然現象についての間違いを知ったのですが……」
等、聞きたい点、確認したい点を自ら探ってからの合評スタートとなりました。
「そうなんだ」「頑張ってるな」言外に創作への意欲や、悩み葛藤も感じられます。
自作を遡上に載せる時に、覚悟のあるメンバーの発言にも触発されています。

7年半たった今、改めて、「わらしべメンバー」の進化を感じました! 
わらしべらしい合評?なんて言っていられません。どんどん羽ばたけるように、リアルな読者に共感してもらえるように、ますますみんなで合評を進化させていきましょう!

             
                          (担当:藤谷クミコ)





2019年5月9日木曜日

わらしべ通信

【わらしべ通信 NO.74】

4月21日(日)
今日のわらしべは、MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店さんで開催されました「鼎談 あまんきみこさん×やえがしなおこさん×那須田淳さん」を、みんなで聞いて来ました。
講演会などもそうですが、作家の先生方の「鼎談」を直に聞けるチャンスはめったにありません。メンバーみんな、ドキドキ! ワクワク! 大いに刺激を受けてきました!
 
子どもの心情や、内面世界のお話、幼年向けのお話の難しさ、「心の年輪」のお話、「幼年童話」と「幼年文学」の違い、物語の中の「事実」と「真実」とは何か? など。先生方の様々な面白いエピソードや、感動的な思い出話とともに、物語や創作についてのお話しが繰り広げられていきました。
中でも心に残ったのが、~子どもは狭いようで、広い世界を持っている。「子どもにしか見えない真実」というものがある。「心の年輪」の中心には赤ちゃん時代があって、そのまわりに幼少時代、少年少女時代があって、そうして今の自分がいる……。幼い心と交流するには、魂の根っこに近づいていく感性が必要だということ。また、生活童話は時代と共に古くなりやすいが、普遍的な幼年童話は古くならない……というお話~。そして、ある、とてもとてもすてきな「詩」でした。

 今日の鼎談で感じたあらゆることを心につめこんで、わらしべメンバーみんな、また来月からの合評をがんばりたいと思います!
(余談ですが、会場におられたとある編集さんから、「やけに熱量の高い人たちがいるな~」と言われました。はい、それ、わたしたち「わらしべ」メンバーです)

                         
                            (担当:井上林子)






2019年5月7日火曜日

とんとんぼっこ

大型連休初日の27日は、とんとんぼっこ合評会でした。

今回は、沢田俊子先生に講師をお願いしました。

とんとんぼっこは、広島にあった沢田先生の童話教室に通ったメンバーが集まって、結成した会です。当時、毎月足を運んでいただき、アドバイスいただいたことがいかに贅沢だったか……。

改めて感謝しつつ、熱いひとときでした。

先生は、「水しぶきがかかるような、でっかい一石をなげかけるのが、わたしの仕事」と、わたしたちに向き合ってくださいました。

果敢にけずるべき箇所はけずり、必要ならばおもいきった構成の転換をするためのアドバイス。これを自分で気づくのは、本当にむずかしいです。でっかい石の波紋は水底から波打ち際まで広がり、わたしたちは水しぶきにびしょびしょ。おかげで目がさめました。

物語の完成までの遠い道のりを、「よしっ!」とふみだす勇気を胸に、合評会を終えました。



合評会のあとは、ちょいと一杯(二杯、三杯…)。メンバーの梶さんが、そよ風賞の佳作に入ったこと、そして児童文芸家協会会員に推挙されたことをお祝いして、お花が渡されました。



あと、先生は提出された原稿のひとつを検証するため、カツ丼を一度に4杯作り、完食されたそうです。色んな意味ですごすぎる…。



次回のとんとんぼっこ合評会は、6月22日(土)13:00より3時間程度。ひろしま市民交流プラザ会議室Aにて。

                                             
                                                                                                                 (巣山)









2019年4月1日月曜日

みらくるぺん

 サークルブログ
2019年3月18日(月) 13:00~17:00
みらくるぺん
 
★合評前に、サークルとしての「みらくるぺん」のあり方について、話し合いました。
みらくるぺんは、「童話塾in関西」の実行委員(O・Bも含めて)のための任意の勉強会ですが、協会のサークルになったことで、実行委員以外にも声をかけようということになり、みんなから推薦のあった方をお誘いしました。
昨年の「童話塾in関西」で合評した作品を再合評する「ステップアップ勉強会」を9月に実施
することになりました。
秋に、創作のための講演会(第3回)を実施予定(日程ならびに講師は後日発表)。
 
★参加者5人が1作ずつ提出で、合評は5作品でした。
 作品の内訳は、高学年長編(書き直し)1編、 絵童話を目指す幼年(書き直し)2編、 
公募に向けた短編2編です。
 
今日は、時間ぎりぎりまで休憩なしの合評でした。差し入れのタイ焼きやアメが、一息つかせてくれました。
 
―合評の感想―
*「ふたりの講師に、別の視点で読んでもらえることが、すごくありがたいです。帰宅後、メンバーからの意見をひとつひとつ頭の中で反芻しながら、合評っていいなと思いました。やっぱり作品はちゃんと出さなくちゃ、楽しくない。反省です」 :長編の合評を受けたメンバー
 
*「作品を見直して、どう書き直したらいいか、プロットをばらばらにして考えましたが混乱し、あれれ~という感じでお手上げになり、寝てしまいました。仕切り直して、頑張ります」  
:公募作品の合評を受けたメンバー 
*これに対して、講師からのアドバイス
「書き直しは、混乱したら、しばらく温めておくといいです。熟成しないうちに書いて合評を受けると、推敲するのが大変です。未熟児を保育器で育てるように、頭の中に温存していろいろ考えながら、あるいは、同じ傾向の童話をたくさん読みながら、産む時がくるまで大切に育ててください。書き直しが苦手な人は、作品が熟すまで辛抱して待ってから書くことです。」
 なるほどと思いました。
 
*合評は自分では気付かないことを教えて貰えるありがたい場です。特にみらくるぺんは二人の講師から違った感想や指摘をいただくことができ、とても贅沢な勉強会です。これに感謝していい結果が出るよう努力したいと思います。 :公募作品の合評を受けたメンバー
                                      
次回例会 6月10日(月)
新メンバーといっしょに勉強できるのが楽しみです。
                              (鬼村テコ)







 


2019年3月29日金曜日

わらしべ通信

【わらしべ通信 NO.73】

冊子「わらしべ」3号が完成しました!
会員による15作品と、元顧問・沢田俊子先生のお言葉を掲載しています。
何度も合評して書き直した作品の数々、冊子を手にしたメンバーはとてもうれしそうで、いい笑顔でした。


 さらに、今回はうれしいお知らせが二つもあります。
・メンバーの山下みゆきさんが「朝顔のハガキ」で「朝日学生新聞社児童文学賞」を受賞!
・中井たかしさんが「ヤキソバ王国のお客さま」で「日産童話と絵本のグランプリの童話部門」の佳作入選!
山下さん、中井さん、おめでとうございます。
二人は今後ますます、他のメンバーも二人に続くように努力を重ね、児童文芸界に「わらしべ」の名を広めて行きたいと思います!!

そして今回はまだ素敵なことがありました。
3号完成ということで、元顧問の沢田俊子先生が定例会にいらしてくださいました。さらにスペシャルゲストとして嘉成晴香さんをおむかえしました。
嘉成さんの登場は「童話塾in関西」で仲良くなったメンバーが「遊びに来て!」とお願いして実現したものです。
お二人の的確なご意見をいただいて、今回の定例会はいつも以上にピリリとした内容の濃いものになりました。








本日の合評は4作品です。
・高学年向けの「社会問題」を扱ったものは、その問題の取り扱い方について議論になりました。事実をつきつめてノンフィクション風にするのか、主人公の内面を追って物語風にするのか。作者が「何を伝えたいか」が大切だと改めて思いました。

・作者が自分の体験談をもとにしたお話では、ただ体験を書いただけではダメで、体験したことを下敷きにおもしろい「物語」にしないといけない。沢田先生が「ここいらない、この部分も不要! もっとシンプルに!」とバッサバッサと作品の余分な部分を切っていくのが、大変懐かしかったです。出だしはシンプルなのが一番ですね。

・低学年の男の子の「成長する瞬間」を書いたお話では、タイトルと、内容と、作者の書きたいものとのズレが指摘されました。
『桃太郎』というタイトルなら、桃太郎が活躍するおはなしだと読者は期待してしまう……(そうでなかったら、読者は迷ったり、肩透かしをくらってしまう)ということです。

・人でないモノが主人公のお話では、そのモノにしては当たり前だけれど、人間だったら大問題の扱いになってしまうエピソードに関して、主人公に感情移入している読者にとっては「どこまでが許容範囲」なのか、が問題となりました。むずかしいです。

合評の後は、「わらしべ」3号完成記念懇親会です。
みんなで楽しくお酒を飲み、たくさんおしゃべりしました。
(担当:萩原弓佳)

【会員ニュース】
井上林子さん「神戸新聞」2019年3月「おはなしの森」4回連載(3/10・17・24・31 日曜日版)「ウタちゃん うさぎ」


【わらしべ3号について】A5版134ページ
ご希望がありましたら、1冊(680円:送料込み)にて送付いたしますので
メールにてご連絡ください。warashibe_gogo2012@yahoo.co.jp 藤谷クミコまで

   










2019年3月18日月曜日

近江ペンの会

2月23日(土)今年2回目の例会が開かれました。
出席者11名、合評作品は3話でした。
珍しく良い天気でしたが、吹く風は冷たい2月のそれでした。
最初は先月に引き続き「四角いたまご」第3号の相談でした。印刷屋さんに調査に行ってくださったMさんお二人の結果を聞いて、A4サイズの2段組みに決まりました。次の例会3月23日までにA4 2段組みで作品を作ることになりました。
合評作
ひとつめは、Oさん作「星降る夜の集会」題からして何かワクワクしてしまいました。
ふたつめは、Mさん作「ぞうきん ばあちゃん」湧きいずる泉の如く色々な作品を書かれています。
みっつめは、Hさん作「霧につつまれた夏」どこかしっとりとした作品を書かれます。
大塚先生のご指導は、次のような点でした。
・書き直しは0から書くつもりでする。
・作品を書く時 誰の目線で書くか決めたら最後までその目線で書くことが大切。
・余分な情報は書かないで、省略することも大事。
・先生と生徒の会話について、作中では、生徒が先生にため口で話すのはどうかと思うので、関係をふまえた言葉遣いをする。
その他、作中で書かれた“もんぺ”に関して“モンペ”と書く言葉もあるとは初耳でした。
もんぺとは和風作業ズボンで、多くは木綿の紺がすりで作ったものと思っていました。そのもんぺを今でも街中で売っているお店があるらしいことや、今の人はもんぺを知っているかどうかとか話題になりました。Kさんは、お母さんの絹の着物で仕立て直したもんぺをはいていたところ、疎開先で、いじめられた話をされました。
戦中戦後の、物のない時代が思い遣られたことでした。
もうひとつの片仮名のモンペとは、モンスターペアレントの略で、今時は、その意味で使われているとの事でした。
世代の差を感じたもんぺ談でしたが、もんぺの時代を少し懐かしく思い出しました。
                                辻




2019年3月11日月曜日

だんでらいおん

2月23日、12時半から行われた合評会のご報告です。
今回参加したのは、新メンバー2名含む7名。
事前にメールで頂いていた2作品と、当日持ち寄った4作品の、計6作品が集まりました。
作品のジャンルやテーマは異なりますが、どの作品も登場人物が目に浮かぶように生き生きと
描かれているのが印象的でした。
具体的な意見が飛び交う中で、物語がさらに深く展開していく場面もありました。

私は前回からだんでらいおんに加入させて頂き、童話の執筆経験も浅いのですが、皆さんの一言一言が新鮮で、とても勉強になります。
自分の書いたものを読んで頂くのは緊張しますが、一人ではまったく気付かなかった視点に
出会えるので、大変ありがたいです。

帰りはカフェに立ち寄り、公募や原稿持ち込みの話題などで引き続き盛り上がりました。
ぽかぽか陽気の日中と打って変わって夕方からはかなり冷え込んでおりましたが、
風邪など引かぬよう体調に気をつけてお過ごしください。

【メンバーのうれしいニュース】

野城裕子さんの「せんたくきが歩きだした!」が、第35回日産童話と絵本のグランプリで佳作を受賞しました。
野城さん、おめでとうございます!


嘉瀬陽介さんの「R」が、「児童文芸 2019年2・3月号」から連載スタートとなりました。
嘉瀬さん、おめでとうございます!
今後の連載、楽しみにしています。


                                浦野奈央子





2019年3月4日月曜日

とんとんぼっこ

とんとんぼっこ
2月23日(土)13:00〜16:30

車窓から見える山が笑っていました。
広島は春らしい風がふいていました。
メンバーが、そよかぜコンクールで佳作をいただきました。
もうひとりのメンバーも、一次選考通過しました。
退会していたメンバーが再加入で、パワーアップしました。
とんとんぼっこは、一歩一歩、歩みを進めています。

八名の参加で合評前に総会をしました。会計報告、本年度の計画など話し合いました。
今年も偶数月の第4土曜日に定例会を持ち、必要に応じて臨時の会を持ちます。
教室を借りて、集中して合評することになりました。
4月には沢田俊子先生に講師をお願いし、合評会を持つ予定です。

六作品を合評しました。
忌憚のない意見がどんどん出ます。真反対の意見も出ます。
それが、とんとんぼっこの宝です。
最近の子どもたちの悲惨な事件を憂いなにか子どもたちに伝えたいと、重い筆をとったメンバーの文字の力強さに物語の真髄を感じました。
グレードをどこに合わせて書くか、作者は何を書きたいのかテーマを意識するなど、何回も出てきた課題ですが、何回も言い続けていきます。
七五調のリズムや文章のタッチの工夫、個性的な表現が、読みを楽しくしています。登場人物の数や登場のさせ方の工夫が、物語をすっきり読ませます。
弱肉強食の世界をどこまでどう表現すればいいのか課題が残りました。

交流した意見を胸に刻み、作品に感想を書き込みした用紙をお互いに手渡し、書き直しに向けて帰路につきました。
                             (西谷まち)







2019年2月28日木曜日

わらしべ通信

【わらしべ通信 NO.72】(2月17日定例会)

「私たちの宇宙は、この先1400億年は安泰である」という研究結果が出た。短いような気もしないではないが、とりあえずほっとした。というような話をしても、周囲の反応は極めて薄い。今回の合評でも同じような場面があった。地の文に呼応する主人公という作品を提出したのだが、合評はびっくりするぐらい盛り上がらなかった。まさに「シーン」というオノマトペの世界。首をひねり、「やれやれ」と深くため息をつくメンバーすらいた。他者がやっていない(であろう)ことをやってみようと意気込んでチャレンジしたが、すっかり裏目に出たって感じだ。で、今回の教訓/「チャレンジ」を万能薬のようにあっちに塗り塗り、こっちに塗り塗りしているけど、なんでもかんでも塗布すりゃあいいってもんじゃないんだよ。かぶれちまうことだってあるんだよ。
一方、他の2作品は大盛り上がり。ブタのおかあさんを主人公にしたシリーズものと、ユニークなアイデアを盛り込んだ高学年向け作品で、「登場人物の関係性を早期に明確にするとわかりやすい」「大人目線になっている節があり、子どもへのメッセージとしては弱い」「子どもが親近感をいだく職業か」「物語の終わり方はこれで妥当なのか」「整合性に問題があり、ストーリー展開に矛盾が生じているように思う」「結末を主人公以外の行動で終わらせていいのか」などなど、作品をより良くしようという目的に向かって、建設的な意見がびゅんびゅん飛び交った。ある人が意見を言えば、それに反応して、別の人が新たな意見を出す。共感したり、異論を唱えたり。そうしてミルフィーユのように意見が次々と積み重なっていく。まさに、これぞ合評といった感じであった。
さて、宇宙だが、なぜ1400億年なのか。あ、いや、「シーン」となるので、ここではやめておくことにする。   (担当 中井)
 
【会員のニュース】
萩原弓佳さん 新刊発行 「しんぶんのタバー」PHP研究所















2019年2月7日木曜日

近江ペンの会

近江ペンの会例会

2019年1月26日土曜 13時30分から16時ごろまで

出席者 大塚篤子先生の他8名。



 今年は暖冬。長浜も例にもれず雪の少ない冬です。例会の日は大雪が降るとの天気予報でしたが、少し白くなる程度の積雪でした。

 今日の合評作品は1作。Sさんのノンフィクション作品です。長浜に現われた絶滅したはずのコウノトリを発見した驚きやコウノトリの美しさ、家族との関わりを描かれました。

 Sさんは、ノンフィクション作品を描かれることが多く、自然との関わりをとても大切にされている様子が伝わります。描かれる度に長いお話になっていて、力を付けておられることがうかがえます。

 大塚先生からの指導点として、ノンフィクションの作品を描く時、この作品で言えば、コウノトリを介して人間を描くとこが大切、児童書であるので主人公は子どもであり、子ども同士の関わりも描くとよい、などご指導いただきました。

 また、次に発行する作品集の相談や会員さんが書いてくださった文章の書き方をまとめたものを確認したり、お嬢さんの卒業式に謝辞を述べられる会員さんの謝辞をチェックしたりとゆるゆるとした楽しい例会でした。

 この日は、新しい作品が4作提出されました。私自身はなかなか作品が描けず、皆さんの作品を読んだり、合評を聞いたりして勉強させてもらっています。こんな私でも嫌な顔ひとつせず、お仲間に入れてもらえてたいへんありがたいです。皆さんありがとうございます。



                                                                                                                文責 みよし







2019年1月24日木曜日

わらしべ通信

【わらしべ通信NO.71

1月20日(日)、わらしべ定例会があり、14名が出席しました。
幼年1作、低学年1作、中学年2作、高学年1作、計5作品を合評しました。

低学年作品では、(  )を使って主人公の気もちを書く方法が、議論になりました。
最終的に、「そもそも低学年作品は、行動とセリフを主軸にして書くべきで、気もちを、言葉にしてたくさん書くことは避けた方がいいのかも」という意見が出て、メンバーの多くが「おお~、たしかに!」と納得することになりました。

中・高学年の不思議な世界へ行く作品では、主人公の目的がはっきりしていないと、
受け身で不思議な体験をするだけになってしまい、読者を引き込む力が弱くなることが
指摘されました。
そのことを、「飲み屋で、隣の席の人がどんどん変わるだけみたいなことになってしまう」と表現したメンバーがあり、あまりの分かりやすさに、一同膝を打つという場面もありました。

幼年作品では、「単純さが大切」という話の中で、「大人が物足りないと思うくらいでも、子どもの心にフィットすれば心にとめてもらえる」という意見があり、このことは私も、心に深く刻んでおこうと思いました。

その他、全作品についてたくさんの意見が出され、冷たい雨の日でしたが、たいへんに盛り上がり熱い合評会となりました(本当に暑くてふらふらになったので大阪駅で一人、冷たいビールを飲んで帰りました…)。

「わらしべ」3号の方は、カラーイラストの表紙が付いた見本冊子が届き、最終の確認に入りました。いよいよ完成です!

                  
                           (担当 山下みゆき)





2019年1月15日火曜日

みらくるぺん

みなさま、初めまして。
2018年12月にサークルとして承認いただきました「みらくるぺん」です。
どうぞよろしくお願い致します。

「みらくるぺん」は、2016年4月に、「童話塾㏌関西」の実行委員の勉強の場として発足しました。
現在、講師を含め会員数9名。全員、協会の会員です。メンバーの勉強はもとより、一般に向けて、童話塾がらみで講演会を2回開催しました(第1回は、正岡慧子先生。第2回はすとうあさえ先生です)。
今後は、「童話塾in関西」で合評した作品の再合評の場として、書き手を応援していけたらと考えています。

12月22日、サークルになって初めての勉強会を、京都ウィングスの会議室を借りて行いました。
①合評
5作品(短編4、長編1)を合評しました。
それぞれの作品について、よりよくなるために意見を出し合ったことはもちろん、この作品をどうしたいのか(つまり、公募入選なのか、商業出版なのか、単なる習作なのか)、本人が、しっかり目標を定めて書くことが大切だということを、改めて意識しました。
帰宅後、メンバーから、こんな一斉メールが届きました。
今日は、なるほどと思うことばかりでした。
自分の狭くて堅い頭の中では、なかなか飛躍した発想も展開もできません。
次回にはこれを必ず書き直して見てもらいます。
別のメンバーは、ブログにこうアップしていました(要約)。
   今まで、短編を軽いタッチで楽しく書いてきました。今、長編にチャレンジしています。
   長編は、芯となるテーマや葛藤が必要で、だらだらと枚数を稼ぐだけではだめです。登場人物の設定、構成も大切ですが、例え創作でも、実体験や裏付けとなる情報収集をしなければ物語が嘘っぽくなります。時間がかかるし、しんどいけれど、わたし、書きます。
お互いに、高め合っていきたいと思います。

②話し合い
合評後、サークルとしての「みらくるぺん」を、今後、どのように運営していくか話し合いました。
今日話し合ったことは、「童話塾in関西」の実行委員会で報告し、情報を共有していきます。

                                                                     
                                                                                                代表 鬼村テコ