2024年3月30日土曜日

ももっ子の会

 ももっこの会

2024年3月

●「童謡詩創作のための研修会」講演とワークショップ報告

日時 2024年3月23日(土)午後1時~3時30

会場 きらめきプラザ2Fゆうあいセンター研修室分室

参加者 20

 

そろそろ桜が咲きはじめ、待ちに待った春の訪れです。久しぶりのブログ記事です。

3月は岡山の童謡詩創作グループ「とっくんこ」(代表ながいくみこ)との共催で、「童謡詩創作のための研修会」を開催しました。

講師の織江りょう先生には、参加者に向けて親切な資料をご用意いただき、あたたかいお心遣いに心から感謝しています。

コロナ以降、岡山の文学創作グループが集まりあうことも少なく久しぶりの再会を喜び合うことができました。

童謡詩を読む・聴くという受動的な喜びだけでなく、書くこと、自ら創作する楽しさも伝えられ、開催して本当に良かったと感じています。この良い流れを今後も続けていきたいと思います(おごうふみこ)

 

以下は、 堀江潤子さんの報告です。

 

「童謡詩研修会の報告」

織江りょう先生に、童謡詩の魅力と創作のポイントをご指導いただきました。

ワークショップやご自身の詩の解説を通して、「こと」や「もの」を観察し発見することの魅力を、丁寧にわかりやすく教えてくださいました。

 

実践の時間は、楽しく、とても刺激的でした。空から降る雨粒に心を寄せて想像を膨らませてみたり、野菜の切り口を観察して言葉をデッサンしてみたり。「ものこころを考える」のが、童謡詩創作の出発点、というお言葉が、肌で感じられるものでした。

 

また、レトリック技法の紹介も秀逸でした。ご自身の創作プロセスを例に、ほんの少しの技法で、詩の行間が(連想の世界)が、魔法のように広がるさまを、まさに体感させていただきました。

「詩人には、生き方がついてくる」、とおっしゃる織江先生の、柔らかな感性と優しいお人柄がにじむ研修会でした。 





2024年3月26日火曜日

童話サークルわらしべ

 【わらしべ通信NO.130

 

317日(日)

 

『わらしべ第5号』がついに完成いたしました!

お忙しい中、編集・校正を引き受けてくれたメンバーには本当に頭が下がる思いです。

表紙はおなじみ井上林子さんのイラスト。

幼年からYA、エッセイまで幅広くそろっております。(全202ページ)

ご興味のある方は購入も可能ですので、わらしべまでご一報を。

warashibe_gogo2012@yahoo.co.jp

(頒価 1冊500円 送料180円にて)

 

さて、今月の定例会では3作品の合評を行いました。

 

1作目はスピード感のある楽しい読み物。わらしべにはプロの作家さんが、数名在籍しています。プロの作品の合評を経験できるって、結構すごいですよね!

プロでもたくさん悩んで、試行錯誤して、世間に読まれる作品になっていくんですから、アマチュアはその10倍くらい悩んでこねくり回さなあかんなーと自分を戒めます。

 

2作目は大人の童話。レトロでオシャレなSNSのショート漫画みたいな、ふわっとかわいい物語でした。

私はこのお話を読んだ時、ミヤギトオルさんという漫画家さんの「トゲトゲした彼女が丸くなる話」を思い出しました。ネットで読めるので良かったら検索してみてください。

 

3作目では、エッセイか物語かというアツい討論が行われました。作者は知り合いを登場させることで、エッセイだとその人に不都合が出るかもしれないという…。でもフィクションにしても知っている人が読めば、「あ、これってあの人が元ネタじゃない?」って気づいちゃうと思うんですよね。描きたいこと、伝えたいことが表現出来るのであれば、形にこだわらなくてもいいんじゃないかなぁ、と若輩者はぼんやり思うのでした。

 

また、この日は『日産 童話と絵本のグランプリ』で佳作を受賞したメンバーから、授賞式の報告がありました。着々と実績を積む姿が眩しいです。

 

私も書かんとなあと思いつつ、書けてないのですが、宝くじも買わないと当たらないので、書けば何か生まれるかもしれません。

 

…まずはお布団から出るところからがんばります!

(桧室若葉)

 

【会員のニュース】

★藤谷クミコ 「ひいじいちゃんのつめきり」

40回 日産童話と絵本のグランプリ 童話の部 佳作









 

2024年3月25日月曜日

近江ペンの会

  

2024年3月23日(土)「近江ペンの会」
参加:大塚先生他6名
 
 春分の日が過ぎたというのに、冷たい雨が降りしきり、まだまだ冬のコートを手放せない一日でした。今回も、参加者は少なめ、合評作品も3作品でしたが、その分中身の濃い意見が交わされ、ふむふむとうなづく事ばかり。帰り道はいつも「よーし、次の作品は、あんなふうに! こんなふうに!」と意気込むのですが、その気持ちは、なかなか作品に反映せず……
 
①逝ってしまった仲間に想いを寄せて書いた作品(筆者です)
 子どもの目線で出来事や感じた事を、一連の流れにのせて綴った中に、「死」に対して「生きる」を考えさせられた、との感想をいただき、読み込んでいただけたのが嬉しかったです。また、先生からは、言い切ることや表現の仕方で「文章の勢い」が出るなど、そこまで神経を使って書くことを心掛けるように、とご指導いただきました。
 
②長編の幻想的な作品(連載の4回目)
 不思議な世界を描く作品。とにかく文章がうまくて、書かれている状況が目に浮かびます。ついつい引き込まれてぐんぐん読み進むのですが、ふっと気付くと「これはどうして?」と思える箇所も……。作者がわかっていることでも、読者に対して親切に説明し表現できることが大切という指導がありました。
 
③前回のかきなおし、犬の目線で書かれた作品
 毎回、きちんと学んだことを生かして作品作りをしている姿勢が素晴らしいです。犬の目線で、と言っても人の目線になったり、人の行動やセリフによって、主人公の犬の存在が希薄になっているのでは?という意見が交わされました。誰の目線で書くか、対象年齢はどのくらいかなど選んで、きちんと定めて書くことが大事なのですね。
 
 「近江ペンの会」も、活動を開始してから11年目となります。回数を重ねて「書く」技術や学びを少しづつ積み上げてきました(そのつもり)が、やはり一番は「人とのつながり」で、励まされながら、書く力になっていると感じます。今我々は、やっと蕾が付き始めたところでしょうか?いつかは、みんなで花を咲かせましょう!
 
(淡海かよ)


2024年3月7日木曜日

近江ペンの会

近江ペンの会 例会


2024年 2月24日(土)  13時30分~15時30分

参加者 大塚先生他6名


 空気は冷たいが天気は晴れ。室内は午後の日差しが差し込み、みんなが囲む机の真ん中には、薄ピンクを基調とした小柄な花たちがガラスの花瓶にかわいらしく収まって、そこだけは一足早く春が来たようでした。その花たちは、まるで私たちが大好きだったあの方の分身のようで、その方に見守られているようで、合評の他に思い出話にも花が咲いたひとときでした。


 合評作品は新作2作、書き直し1作。

新作1作目は とても私の頭では出てこない不思議な世界に入り込んだお話。皆さん「さすが理系…」と、感心しきりでした。その世界のことをもう少し詳しく説得力があると良いのではという意見がありました。

新作2作目は いつもの作品とはガラッと変わって大冒険!登場人物を整理して年齢関係などを分かりやすくされると良いとの意見がありました。

書き直し作は 全編ひらがななので いっては言ってなのか行ってなのか別の分かりやすい言葉にするといいなどアドバイスがありました。


 皆さん、新たなジャンルに挑戦したり、次々と新作を仕上げてこられたりすることに頭が下がりっぱなしで…。下げた頭を上げて、前を向いて歩まなければと、ピンクの花たちとペンの会の皆さんに背中を押してもらうことができましたが、さてさて小さな1歩はいつ出ることでしょう。     

                                                                    なかがわ えみこ





2024年2月21日水曜日

童話サークルわらしべ

 【わらしべ通信NO.129

 

2月18日(日)

急にずいぶん暖かくなったこの頃、今日のわらしべ例会の参加者は11人です。

合評に先がけて、わらしべ5号の配布数・送付先等冊数確認および最終校正。

印刷に出されます。いよいよですね。

 

合評作品は4作品+時間があればもう1本の豊作。

盛り上がった論点のうち、「読者の期待に応えるか」という共通点をそなえた2つを紹介します。

1つ目は「リアリティを追求すると着地先が見えてしまう」。

リアルな文章、憧れますよね。でも物語として作中のできごとは意外性があるほうが面白い。

2つ目は「ホラー被害者は自業自得であるべきか」。

作中で悪いやつが怖い目にあうとスッキリします(偏見)。ただ『悪いことをしたやつが怖い目にあう』という型は『悪いことをしなければ怖い目にあわずにすむ』という安心装置でもあります。

なので、ホラーをより怖くするために普通の子が被害者になるのはアリ、と私は意見しました。

悪いやつが怖ーい目にあう安心してスッキリする話と、普通の自分も保険なく怖ーい目にあうかもしれないドキドキする話。皆様はどっちが好きでしょう?

 

意見の大勢が揃って方向性が見えてくるときも、意見が割れて正解は無いと落ちつくときも、視野が広がります。

 

(担当:福山万知)





 

2024年2月17日土曜日

みらくるぺん

みらくるぺん

 

2024213日  14001700

オンラインにて

出席 7名  欠席 1

 

 

 昨年10月のわらしべさんとのコラボ例会から冬休みを経て久々の勉強会となりました。

 『児童文芸』秋号にて募集のあった7項目ある「A:舞台背景」からひとつ、10項目ある「B:モチーフ」からひとつをそれぞれ選んで幼年童話を紡ぐという企画にみんなで応募しようと決め、合評することにしました。

 

 しかし、これがすごく難しく、時間があったにもかかわらずなかなか作品が仕上がらなくて、頭が固いことを痛感したという意見も。

 結局5名が公募参加の作品を提出し、1名が一般の幼年童話を提出しました。

 

 幼年として書いたけれど、幼年ってどれくらいの子を対象にすればいいの?

 漢字はどこまで使っていいの?

 読んでもらった感想にもっと大きい子のイメージがあると言われるのはなぜ? など、みんなで意見を言い合うことで、それまで思ってもみなかったことに気がついたり、教えてもらったりできて、仲間がいることのありがたさを感じられる会となりました。

 締め切りは229(必着)なので、頑張って書き直し、応募しようと誓いました。

 

 また、日本児童文学者協会の会員でもあるメンバーから、1123(土曜:祝日)に児童文学セミナーin岡山がたくさんの企画を用意して開かれるので是非参加を、という呼びかけがありました。

 

 次回は 429()に高槻市のクロスパルにて半年ぶりの対面で行う予定です。

                          

(こうまるみづほ)




 

2024年1月23日火曜日

童話サークルわらしべ

 【わらしべ通信NO.128

 

121日、2024年最初の定例会は欠席者ゼロではじまりました。

まずはテスト印刷で3冊だけ刷られたわらしべ5号の確認から。

実際に冊子になってみるとPDFで見落としていたところが、次々とでてきます。不思議ですねえ。

3月完成に向けてもうひと頑張りです!

 

本日の合評は3作でした。

興味深かったのは作品の題材として取り上げられている物を好きかどうかで、読み手の受け取り方が変わっていた点です。

作品をすっきりさせるためにその題材を「減らしたほうがいいのでは?」という意見が出たと思えば、「面白いからもっと増やして!」という人が現れます。

どうやら題材との距離感が理由のよう。

題材が、誰もが好感を持つようなものであれば問題はないんでしょうが、爬虫類や両生類だったり、グロテスクなものだったりするときは、加減がむずかしいですね。

 

でもめずらしい題材はそれだけで読みたくなります。せっかく合評会なのですから、みんなもっともっとニッチな趣味を告白するような作品を書けばいいのに、と思いました。

え、自分が先に書け?

なにかめずらしい趣味を探すところからはじめてみます。

 

定例会の最後は、わらしべ5号に載せるための集合写真を撮りました。

みんなかしこまって写っています、ぜひ5号でご覧ください。

 

(萩原弓佳)

 

【会員のニュース】

  山下みゆき 『直紀とふしぎな庭』(静山社)118日発売

 

★萩原弓佳 日本児童文芸・日本児童文学「『時間』をテーマにした合同掌編募集」

優秀賞「いつか駆けよう」児童文芸2023-2024 冬号に掲載

入選作「いつか駆けよう」日本児童文学2024 1.2月号に掲載