2021年7月23日金曜日

とんとんぼっこ

 とんとんぼっこ 

 6月26日(土)13001414

 今回もLINEリモート合評会

 6名参加 

 

巣山ひろみさんが、

「バウムクーヘンとヒロシマ ドイツ人捕虜ユーハイムの物語」

(くもん出版)で、第68回産経児童出版文化賞の産経新聞社賞を受賞しました。

 

お祝いをと思いながらも、集まることができませんでした。今日、お宅にお花を贈り、リモートで「せいの!」の掛け声のもと、参加者で「おめでとう」を言い、一言ずつお祝いの言葉を贈りました。介護のため欠席だったメンバーが、突然、少しだけ参加してくれました。マイナスに捉えていたリモートでしたが、リモートだからできたうれしいことでした。やっと、ささやかですがお祝いができました。さまざまなジャンルに挑戦している巣山さん。これから、また、どんな作品を生み出していくのでしょう。楽しみです。おめでとうございました。

 

 提出された作品の感想を送り合っているので、合評時間は短いけれど、よくわかり焦点がしぼれます。五作品のすてきなキャラクターの登場です。 

 まずは、キリン。孫のために作品を一つは書きあげたいと一大奮起し、動物園の取材、下調べなどして、手作り絵本を作り上げました。キリンの生命力に後押しされたように、手書きの絵にも文にも、情熱、エネルギーが満ち溢れています。

 次はレッサーパンダ。思いも寄らない展開です。思い切ったのびのびとしたタッチ。子どもがとび付きそう。でも、物語とリアルがうまく混ざり合っていない。認識のずれを埋めるためには、説明など振り切ってうむを言わさず物語に引き込むのもありです。ひき算です。

 次はおじいちゃん。住んでいる自然いっぱいの町を自慢する。かかわる登場人物をどういう意図でどんなふうに行動させ、会話させるか、熟考するべし。少し言葉を付け加えるだけで読者を納得させることができるのです。たし算です。

 次はおばあちゃん。二人の女の子が裁縫を教えてもらう。近所の裁縫の好きなおばあちゃんとしか思っていなかったけれど、ふれあう中で被爆した時の傷を背負いながら生きていることを知る。子どもたちは身近なことから戦争と平和について考えさせられる。また一つ、ヒロシマの話の誕生です。

 最後は、ゆうれい。登場の仕方、セリフ、身の上話、おかしくて悲しくて引き込まれる。もっと読ませてと、勝手に話がふくらんでいきました。

今日はとんとんぼっこに包まれて、穏やかに余韻を味わっています。

 

   次回は8月28日(土)を予定しています。      (西谷まち)