2019年2月28日木曜日

わらしべ通信

【わらしべ通信 NO.72】(2月17日定例会)

「私たちの宇宙は、この先1400億年は安泰である」という研究結果が出た。短いような気もしないではないが、とりあえずほっとした。というような話をしても、周囲の反応は極めて薄い。今回の合評でも同じような場面があった。地の文に呼応する主人公という作品を提出したのだが、合評はびっくりするぐらい盛り上がらなかった。まさに「シーン」というオノマトペの世界。首をひねり、「やれやれ」と深くため息をつくメンバーすらいた。他者がやっていない(であろう)ことをやってみようと意気込んでチャレンジしたが、すっかり裏目に出たって感じだ。で、今回の教訓/「チャレンジ」を万能薬のようにあっちに塗り塗り、こっちに塗り塗りしているけど、なんでもかんでも塗布すりゃあいいってもんじゃないんだよ。かぶれちまうことだってあるんだよ。
一方、他の2作品は大盛り上がり。ブタのおかあさんを主人公にしたシリーズものと、ユニークなアイデアを盛り込んだ高学年向け作品で、「登場人物の関係性を早期に明確にするとわかりやすい」「大人目線になっている節があり、子どもへのメッセージとしては弱い」「子どもが親近感をいだく職業か」「物語の終わり方はこれで妥当なのか」「整合性に問題があり、ストーリー展開に矛盾が生じているように思う」「結末を主人公以外の行動で終わらせていいのか」などなど、作品をより良くしようという目的に向かって、建設的な意見がびゅんびゅん飛び交った。ある人が意見を言えば、それに反応して、別の人が新たな意見を出す。共感したり、異論を唱えたり。そうしてミルフィーユのように意見が次々と積み重なっていく。まさに、これぞ合評といった感じであった。
さて、宇宙だが、なぜ1400億年なのか。あ、いや、「シーン」となるので、ここではやめておくことにする。   (担当 中井)
 
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萩原弓佳さん 新刊発行 「しんぶんのタバー」PHP研究所